最初のパートナーはまさかの有料でした
「着いたよ、入って入って♪」
「お、おう…」
俺はとある家の中に入らされる…。
「えっと、実は最近貴女みたいにさっきの砂浜で転生してきたって人沢山居たんだよねぇ」
「複数…!?」
女神10万年に1度…とか言ってなかったっけ…。
「んで、何の用で来たの?」
「何の用も何も…ただほぼ強制的にここの世界を救わないといけないんだが…」
「え、世界救ってくれるの?ありがとお♪」
世界救うって言った割には反応軽いな…。
「じゃあさ、これあげるから!」
その女の子は箱を取り出すと、俺の前で開けた。
「この、剣、斧、魔法…から最初のパートナーとなる武器を選んで!」
「なんかその言い方ポ〇モンみたいだな」
俺は軽く突っ込みつつそれらの武器に目を通す。
「じゃ、魔法にする」
「20000ゴードになりますよ?」
え…?
「有料!?」
「当たり前じゃないですかー、だって最近転生してきた人沢山居るんですよ?そんな人達全員に無料で配ってたら私破産するよ?」
ファンタスティックな世界の癖になんて現実的発言を…
「そうか…なら俺は別の場所行ってくるかな」
俺は家から出ようとする。
「待って待って!無料であげるから出てかないで!」
「よろしい」
「その代わりの条件として、ここに住んでもらえないかな?後、一人称俺じゃなくて私で、僕でも良いよ?」
「ちょっ…条件がきつすぎるだろ!?」
俺は再び出ていこうと…
「良いのかな?この世界のラスボスの魔王は致命的に魔法に弱くて、初期魔法1発で死にますよ?」
「魔王雑魚っ!?」
「それに武器売ってる場所はここ以外どこにも無いんだー、早く終わらせたかったら武器買うべきでしょ?」
「ぐ…っ、わ、分かったよここに住めば良いんだろ!?」
俺は渋々承諾する。
「ありがと♪あ、私の名前はアマミヤ!皆からは大抵「第一村人」っていう愛称で呼ばれてるよ!」
「愛称なのかそれ」
「君の名前は?」
「あぁ、俺…わ、私の名前は…」
あれ?なんか自分の名前忘れたっぽい…。
「うん、忘れた」
「よっしゃ!じゃあアマミヤさんが名前つけてあげるよ!」
「よっしゃ!?」
という事で急遽俺の名付けが始まった…。