科学的彼女4(四百文字お題小説)
お借りしたお題は「マッサージ器」です。
僕の彼女は理系女子。ちょっと変わっているが、楕円形の黒縁眼鏡をかけた才色兼備。
僕には不釣合いなくらいの女性だ。
「マッサージは英語で、直接皮膚に求心的に施術する事で静脈系血液循環の改善やリンパ循環の改善を目的にした手技療法なの。フランスで生まれた手技療法であるマサージュが語源よ」
彼女のいつもの話が始まった。
「主に筋肉の凝りを解消するために行うものだけれど、肩こりという名称は日本独特のもので、外国人に説明するのは難しいわね」
今日はあちこち歩き回ったので疲れたみたいだ。
「いろいろ調査したのだけど、このメーカーのものが一番効くわね」
彼女は家電量販店のマッサージ器にかかるのが好きだ。
気持ち良さそうに目を閉じている彼女を見ていると、その可愛い口にキスしたくなる。
「今日、部屋に寄って行く?」
目を閉じたままでそう言われたのでドキッとした。
「その時までお預けね」
そう言ってウィンクした彼女。もうメロメロな僕。
科学的な彼女が少しずつ解れてきました(ムフ)。