表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/18

若気の至り

起 ハジメに他力本人を発動し、酔っぱらった状態を再度自分の状態とした

承 その結果豹変し、マイに襲い掛かってしまう。ユウキに取り押さえられる 

転 ド反省した神楽は、明日マイと街の防衛クエストへ出陣することとなる 

結 併せてハジメも一緒に出撃することに。

指先に力を込めて、能力を発動を狙う。


(【他力本人】・・・・・・であってるかな)


体温が熱を帯びて、指先に集中する。まるで、爪がはがれる寸前に錯覚するような強烈な電磁波が、強烈に収束する。過去に無意識にマイを助けた力は、こんな感じで発動したのだろうか。あの時は気絶してしまったが・・・・・・正直、わかっていないことのほうが多い。


ただ、ざっくりと「誰かの力を借りる」能力であることは知っている。ユウキさんも話していたからだ。であれば、おそらくこの能力を発動したとて、借りる先の対象には、危害を与えないはず。


ターゲットは今、背中でおぶっているハジメさん。おそらく直接触れているほうが効力が強いはずだが、今の俺はハジメさんのおしりに近い太ももをがっしりささえているので、おそらく発動できる状態だろう。


ハジメさんと飲んで、流石にほろ酔いが入っている俺に、止める気持ちもない。女の子の香りを漂わせる温かく柔らかい存在が悪い。


「よし、・・・・・・【他力本人】!」


その瞬間、指先が無くなるかのような感覚を自覚した。己が感覚がなくなると同時に。


「んっ・・・・・・、くぅっ・・・・・・!何っ・・・・・・!?」


背からなまめかしい声が聞こえる。俺の指先には、亡くなった感覚の代わりに温かい何かが流入してくる。俺のものではない、他人を構成しうるであろう感情や記憶の一部。


そして、強烈な酔い。


「うぉっ」


久々に感じる、頭蓋を内圧で割るかのようなすさまじい感覚。平衡感覚も失われ、たちまち千鳥足で歩をすすめる。足元の土を踏みしめる感触もなくなり、たちまち浮遊しているかのような違和感すら覚え始めた。


「はぇ?なんか、気分がすっきり・・・・・・」


対象に、ハジメさんは酔っ払いが覚めたようだ。なんだこの能力は。単純に能力を借りるというだけではなくて、交換でもしてるのだろうか。頭に流入する酔いで、思考が妨げられる。


「だめだ、ハジメさん。なんだか俺がいきなり酔ってきた」


「あれ??あたしがさっきまで酔っぱらってたのに。もしかして、神楽君酒弱い?」


くすくすと嘲笑するハジメさん。カチンとくる。そも酔っぱらったあんたを負ぶてやってるんだろうが。もう王女だなんだか知らないが、知ったことではない。


「うるせえ大人をなめるな!」


もみゅん。


「ひゃっ!?」


指先に伝わるすさまじい熱量を感じながらも、確実に把握できる、健脚が醸し出す太ももの柔らかさ。


もみもみ。


「ひうっ、ちょっと、どこ触って・・・・・・!ごめんって、謝るから。あっ!」


俺は猛攻をやめない。酔っぱらった男は社会的ブレーキを取っ払ったただの暴走機関だ。


「ふへへ。ハジメさんはすでに俺の手の内だ。元社畜をたぶらかした恐怖を教えてやる!」


「ひっ、や、やめて・・・・・・!許して、・・・・・・あぁっ!」


そして本格的なタガを外そうとした数秒前。後頭部に伝わるゴインといった衝撃。


「ぐえゅ」


倒れこむ直前。見慣れた銀髪が映り込んだ気がするが、おそらく俺が良く知る女の子のものであろう。一瞬の安堵と強烈な酔いに翻弄された俺の意識がフェードアウトした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ