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第102話 スキル選びですわ

 私はのんびりとスキル一覧を読み進めていく。

 これがなかなか面白い。

 ゲームに出てくるようなものから使い道が不明なものまで、多種多様なラインナップは見ていて飽きなかった。

 ユウトが調子に乗っていたのも今なら理解できる。

 これだけ優遇されたら天狗にもなるだろう。


 当然ながら強力なスキルほど要求ポイントが高い。

 相当苦労してレベルアップしなければ取得が難しそうだ。

 それを加味しても、ユウトがチート能力と呼ぶのも当然の仕様だった。


 スキル構成をしっかり考えれば無敵の強さを実現できる。

 少なくとも常人は敵うまい。

 神聖国の王という地位すら役不足……もっと大きな権力を手に入れられたのではないか。

 神に裏切られてあっさり退場したのは、本人としても悔しかったはずだ。

 まあ、元はと言えば慢心によって私達に追い詰められたのが原因であった。

 自業自得の一言で終わる話でもある。


 ユウトの末路を振り返りつつ、私はスキル一覧をどんどんスクロールしていく。


(きっとどこかに目当ての能力があるはずだけど……)


 スキルの確認はただの暇潰しではない。

 私は現状を打破できるスキルを探し求めていた。

 さすがにここは退屈すぎる。

 神も死んだのでやることが無くなってしまい、ジェノサイドルートを進めることもできない。

 だからこの虚無に終止符を打ちたかった。


 まず真っ先に考え付く打開策は世界を創造するスキルだ。

 神の力を取り込んで最強になった私ならば、それを可能とするだけのリソースはある。

 さすがに魔術だけですべてを成立させるのは困難なため、スキルのサポートを得たいところだ。


 ちなみに時間遡行によるやり直しは、世界が不可逆な崩壊を遂げたので却下だ。

 虚無には時間の概念が通用せず、時戻しの魔法陣を発動させたが何も変わらなかった。

 過去も未来も等しく消え去ったというわけである。

 スキルで似たようなことをしても同じ結果になりそうだ。

 したがって一から創り直すしかないのだった。


 気ままにスキル一覧をチェックしていくが、目当ての能力はなかなか見つからない。

 かれこれ数年はスクロールしていると思うが、未だに最終ページに辿り着けないのだ。

 さすがに多すぎるんじゃないか。

 たぶんユウトもすべて把握していたとは考えにくい。

 目に付いた範囲で便利なスキルを選んでいたのだろう。

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