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バレンタイン
2月14日、今日はバレンタイン。
私はチョコを片手に学校へ登校する。
「はぁ〜」
うわぁ、緊張するなぁ。
誰かにチョコをあげるとか、人生初だよ。しかも、女子に....
「甘野さん、喜んでくれるといいな」
私は足を弾ませ教室へ突入。
「雪!ハッピーバレンタイン!」
「甘野さん、受け取って!」
甘野さんはクラスの女子達に囲まれていた。
「あ、あの、みんな、落ち着いて?」
あたふたしている甘野さんとソワソワしている男子がいた。
「あ、甘野さ..」
私の声はクラスの女子達の黄色い声でかき消される。
私は静かに席に座った。
「甘野さん、凄いなぁ」
「あ!」
と甘野さんが声をあげる。
「重田さん!」
「あ、甘野さん。おはよう」
「おはよう!」
甘野さんが私に話しかけると周りの視線が一気にこちらに集まる。
「うっ、視線が痛い....」
「この間はお泊り楽しかったね!」
「う、うん。そうだね」
「それで、提案なんだけど」
「う、うん」
「私と一緒に住まない?」
「え?」