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テーマ詩集:楽園/理想郷

虚ろなるエルドラド

作者: 歌川 詩季

 エルドラドって、冒険心をくすぐる響きでは?

 崇高なる精神を冒涜(ぼうとく)して

 怠惰なる煩悩を謳歌(おうか)しよう

 気ままな物見遊山(ものみゆさん)と洒落こもうぜ

 マンネリズムの温床(おんしょう)に ふやけたつらは見たかねえさ


 革命家たちの(よる)は更けていくよ 思想が弾倉を

 詰まらせるまえに おれたちも(さかずき)を交わそう

 朱に交われば赤く染まるかい?

 こんな灰色の黄金郷ごと


 虚ろなるエルドラド

 栄華は霧と散りにけり

 虚ろなるエルドラド

 明日あすの日銭の困窮に喰われて消える



 定石(じょうせき)なる前例を踏襲(とうしゅう)して

 先駆者たる異端児を迫害しよう

 いつしか見るも無残に老けこもうぜ

 ()り固まった石頭 持て余すのも悪かねえさ


 革命家たちの(よる)は明けていくよ 理想が銃創を

 (えが)き出さぬように おれたちは(さきずき)で語ろう

 (しゅ)に交われば赤く染まるかい?

 こんな薔薇色の吐き溜めでさえも


 虚ろなるエルドラド

 野望は地へと堕ちにけり

 虚ろなるエルドラド

 酔いが醒めての冷却に呑まれて消える

 ちなみに、わざと「吐き溜め」にしてあります。

「掃き溜め」の誤字ではないです。

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