第十四章 果たしてスライドできるのか
長い間更新してなかったね、うん。次から頑張ります。
聞け!聞いてくれ!
スライド式への近道があらわれたんだよ!
なんと……俺は、塾のテストで初めて一位になったのだ!
しかも、隣は絵那ちゃんときている。
すごいだろ、な?
一気に仲直り…したいけどそんなに俺は器用じゃない。
女子を一発でグッとこさせることも、うまく少しずつ心を動かすなんてことも、出来ない。
だから、『謝る』。
そのまんまの意味だ。
俺は絵那ちゃんに謝る。
あのスキーの日、突然抱き締めてしまったことを。
隣の席で、絵那ちゃんの手を握ってしまつたことを。
すべて洗い流したかった。
馬鹿な自分にけじめをつけたかった。
そして…
*
ほとんど集中できない授業が終わり、休み時間になる。
といっても、この休み時間は5分しかないので、大抵の奴は必死でノートの続きを書いてから、そのままのんびりする。
だから、絵那ちゃんが席を外してしまうという最悪のパターンは考えられなかった。
俺は、ちょうどノートに最後の『。』を書いた絵那ちゃんに声をかけた。
「……あのさ」
「…なぁに。」
絵那ちゃんの瞳をじっと見つめて、俺は言った。
「ごめんな、いろいろ。」
絵那ちゃんの緊張した表情が、ふっと緩む。
「うん……もういいよ。わたしだって…嫌な訳じゃなかったのに困った顔しちゃって。」
……………え?
今…………嫌じゃなかったって………
俺は脳裏に浮かぶ考えを必死で振り払う。
また、無駄な勘違いをしてしまいそうになる。
ちょっと傷つけないように言ってくれただけだ……そんなことあり得ない。
先生が教室に入ってきて、やっと俺は馬鹿らしい考えを振り切ることができた。
初めてのアスタリスクを使いました。まあどうでもいいけど。