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第十二章 押してだめなら引いてみる?

前回の前書きはどうもすみませんでした。

塾で、俺は、ちょいと度がすぎてしまった。

要するに、だ。

自殺しよーとしていたところを助けられて、抱いたのに抵抗されなかったからイケると思い込んで、やりすぎて嫌がられちゃいました。(小1口調で!)

今は反省してるけど、あの時のことをここで話そうと思う。

あの日は……俺は塾の席順表をみて愕然とした。俺は、三列目の真ん中だったのだが、前にいくほど成績が良いからそこまではいつも通りである。

――なんと、あの成績優秀な絵那ちゃんが隣の席だったのだ。しかも、俺より成績の悪い席で。

俺が驚きを隠せないでいると、教室外で先生に質問していた絵那ちゃんが帰ってきた。

開いた口がふざがらない、といった様子の俺を絵那ちゃんは見て、そして俺に

「あ…今週はテスト受けれなかったの。……寝坊して!」

悪戯いたずらっぽい口調が可愛かわいらしい。

「そうだったんだ…」

基本的に、成績の悪い俺はクラスの一番後ろである。

だから、普通は他校舎で受けるはずのテストを、他の成績の悪い下のクラスの奴らと一緒に自分の校舎で受けなければならないのだ。

絵那ちゃんのことなど知れないのだ。

しかも、だ。

クラスの人数は14人だから、一列6人で三列目は2人きり、という状態にいつもなる。

今週は…俺と絵那ちゃんが隣じゃああぃ!しかも二人席で!

願ったり叶ったりだ。

俺の成績は上がってないがな。

そして、思わず…

俺は、絵那ちゃんを露骨にいやらしい目で見てしまった。

見てから、ヤバかったことに気がついたのだが、幸い絵那ちゃんは気がついていないようだ。

た、助かった………。

さらにその後、二人きりの三列目で!

絵那ちゃんの手を、握ってしまった…

終わった、ってこれのことだよな。

やってしまってから、絵那ちゃんをチラッと見ると、あのスキーの時もしていたであろう困惑した表情を浮かべていた。

俺は気がついた。

絵那ちゃんは俺を拒絶しなかったのではない。

人がすぎて、どう断ればいいかわからなかったのだ。

こんなことがあったのだから、しばらくは、俺はおとなしくしておかないとな。

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