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模型の証明
「ブルーキャノピーの動力源は緻密な計算式の上に成り立っている!だがあの事故のせいで計算式がわずかに狂ったのだ!くそ!これもダメか!」
「つまりこれは・・・」
「新しい島を付けようとしているに決まっているだろう!だが、ダメだ!ブルーキャノピーのエネルギー効率が低下している!新たな島をつけることが出来ん!」
「エネルギー効率が下がっている?そんなまさか、じゃあ行き着く先は・・・」
落下。
地面が裂ける音、瓦礫の崩れる音、舞い上がる埃と煙、そして落ちる人々。
「バカを言うな!この島が落下するほどエネルギーが低下するなど今のままなら数百年も先だ!」
「そうなんですか」
ほっと胸を撫で下ろす。
「だが、この島で異変が起こっているのは間違いない。エネルギー効率を保たなければまた10年前の悲劇が訪れるぞ!」
「そんな、一体どうすれば!」
ガバッとアルバート・グリンダは俺の胸ぐらを掴んだ。
「・・・・・・二度と島を落とさないことだ。絶妙なバランスで成り立っている。これ以上計算式を狂わされると・・・・・・」
「・・・・・・狂わされると?」
「数百年が、明日になる」
グリンダの充血した目が俺を睨みつける。
息を呑んだ。その目の深奥に恐ろしい怒りと決意が火を灯していたからだ。




