謎の本
「羽の、栞?」
アミルは唸って首を傾げた。
「また学校をサボったと思ったら、一体何を見つけてきたんですか?」
オールの羽を見つけた日の夜、俺はアミル、セラと一緒に卓を囲んで、昼間の件を報告した。
卓の上には、古びた本が合計六冊。あの後、俺を片っ端から調べると、オールの羽が挟まっていた本が他に六冊見つかったのだ。
栞が挟まった場所はそのままに、分厚い装丁の本を抱えて家まで持ち帰った。
本は古い物もあれば、まだそこまで年数が経っていない物もある。ただどれも野晒しにされていたのでボロボロになっている。
「確かにオールの羽。でもこの羽も最近のものじゃない」
「わかるのか?」
「私達も羽があるから感覚的に。羽は髪の毛と一緒。抜けるし生え治る。そこらに落ちててもおかしくはない」
けど、とセラは最後に付け加えて語尾を濁した。
「うーん、確かにそれなりに日は経ってる羽ですね。ベッドの下に落ちてたりするような。・・・や、寝翼をして落ちたわけではないんですけど!」
誰もそんなこと気にしていないのに、慌てて訂正するアミル。
俺は一冊掴んで、オールの羽が挟まっていたページを見てみた。
中身は風魔法を利用した発射台のことが記載されている。一体、これがなんだというのか。全く意味はわからない。
「でも、私達、最近あそこ行ったばかりですよね。こんな本ありましたっけ」
「いや、無かったはずだ。あったら気づくと思う。それにオールもあの日は特に何も変な動きもしてなかった。やっぱり襲われた日が怪しいな」
「でもなんででしょう。本を運んでたから襲われたんですかね」
「うーん、運んでる時ではないと思うな。本は綺麗に置かれていたし」
「犯人が置いた可能性・・・でも理由わからない」
3人とも、うーんと唸った後、黙りこくった。
「そう言えば、警察の方はどうだ?何か手掛かりは?」
言うと、セラは首を横に張った。
「全く進歩なし。自傷したと言う方がまだ納得いくくらい」
「自傷・・・オールがそんなことするとは考えられないな」
結局、現状は行き詰まっている状態だ。
オールもまだ目覚めないまま、俺たちは夜を更した。




