表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/47

旅立ち...いや、逃げ出し

「おいおいおい、どうすんだよリリカ」


「…………」


「リリカ?」


リリカは既に逃げていた。


「おいっ、ちょっと待てよ!せめてこの状況打開する術を教えてから逃げてくれっ!!」


「んなもんあるかぁぁぁ!逃げるしかないですよ!」


口調変わっちまってるじゃねぇかっ!


「もう確実に俺視界に捉えられてるんですけどっ!」


「どんまいっ!短い間でしたがお世話になりましたっ!」


「諦めるの早すぎるだろっ!」


「だって、ドラゴンですよっ!しかも、火竜種っ!火の魔法の化身とも呼ばれる火竜種!ブレス1発で大地の汚れになれますよっ!」


灰にすらなれないのか……

そんなことをしている内にドラゴンはブレスを溜めながら降りてきた


(でっ、でけぇぇぇ!軽く3m近くあるよ!)


俺は現実ドラゴンが近づくにつれて目が死んでいく。リリカは無事逃げたようだ。まぁ、どこまで行けば無事なのかは分からないが…


#第一話と繋がります#


ドラゴンが調整したブレスを放とうとしたとき俺はポケットの中で何かが転がる音を聞いた。


(ん?なんだ?)


それはさっきドロップしたリトルの犬歯だった。


(はぁ…無理だとは思うけど最後の悪あがきだ。攻撃してみるか。)


俺はリトルの犬歯をドラゴンの口の中に放り込んだ。魔力を吸収するらしいので少しは炎が消せるかと思ったのだ。すると


「ガッ、ガウッ!」


ドラゴンが口の中に溜めてた炎がどんどん吸い取られていくようで、ドラゴンも若干困惑するも、より大きい炎を出せばいいと思ったのかどんどん炎を溜めていく。しかし、リトルの犬歯は予想以上に魔法を吸い取っていく。だが、突然吸収が終わったように炎が溜まり出した。


(結局ダメかぁぁぁぁっ!…ん?リトルの犬歯ってもう一つ機能があったような……?)


「類さぁぁぁぁぁぁんっっっ!!爆発しますよぉぉぉぉぉっっ!!」


そうだった!リトルの犬歯は吸収した魔力量に応じて爆発するんだった!しかも、今回はドラゴンの炎を相当量吸収している。

これは…


「やっべぇぇぇぇじゃねぇぇぇかよぉぉぉぉっ!!」


俺は日本代表もかくやという程の全力疾走からの長距離スライディングで岩の影に身を隠した。ドラゴンも何かやばいことが起きていることに気づいたようで必死に体の中に入ったリトルの犬歯を魔力で抑えようとするが、見えないものは操りにくいというのは本当なのか全然うまくいってない。

そして次の瞬間ドラゴンの体の内側から光が膨れ上がり、太陽が地上に現れたかのように周囲が明るいを通り越し白く輝き、数瞬遅れて雷鳴よりも遥かに大きい轟が大地を揺らした。

リリカはドラゴンが現れた瞬間から逃げ、またさっき爆発しそうなときにもすぐに気づいて逃げていたのでドラゴンからは500m以上は離れていた。

しかし、衝撃波が発生しておりリリカは何がなんだか分からないが吹っ飛ばされた、だが、平野だったのが幸いして大きな怪我はないようだ。

俺?俺は逃げたといっても30mぐらいしか離れてなかったからな、もう、面白いぐらい吹っ飛ばされた。“これ、このまま星になれるんじゃねぇの?”ってぐらい吹っ飛ばされた。しかも、飛んでる途中で石が頭に激突したので気を失ってしまった。

薄れゆく意識の中俺は


(異世界に来てから意識を失うの2度目だな)


などと、余裕なのかなんなのか分からないがそんなことを思っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ