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プロローグ
目の前には、どこかのRPGでよく見る感じのドラゴンが、ブレスを溜めきった状態で俺の方をじっと見つめている。
まさに絶体絶命。すでに、恐怖を通り越して目が死んでいる俺。しかし、何故だか一向にドラゴンは、ブレスを俺に放たない。
(おっ?これは異世界転生ものでよくある、ドラゴンは知能が高いから話ができる、とかいうものでは?もしかすると、もしかするかもしれませんぞぉぉぉぉ!)
うっすらと目を開けて、ドラゴンの方を見ると、ブレスの調整をしているようだ。若干苦しそうに火を飲み込んだり吐き出したりしている。これは…どういう状況だ…はっ!?
(火力が高すぎると、俺が消し炭になって食べれないから、いい具合に火力を調整してるのかっ!?)
俺がその事実に気づいた頃に、ドラゴンのほうも調整が終わったようで、口に溜まってる火を吐き出そうと準備をしている。
調整されているとはいえ、相当な熱の塊に顔を照らされながら、俺はどうしてこうなったのか、走馬灯のように思い出していた。