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覇者なる黄金の猫

「ほへー、コレがゲームの中かー、VRってすっごいなー」

私はマリ、今日からこのVRMMORPGと言う物を始める女の子(笑)である。

ちなみに只今レベル1、初期装備、最弱状態、まあまだ始めて5分なので当たり前なのだが。

「うーん、頼りないなーコレ(この装備)、どうしようかな?」

普通の家庭用ゲーム機の場合ならココはお金を貯めてから武器屋に行く所であるが、このMMOと言う物にはガチャと言うのがあるらしく、どちらにするべきか非常に悩むのだ。

「うーん、一回500コル又は引換券かー。ココは一旦どんな物が有るか見るだけにしようかなって、あれ?何コレ??かわいい!」

それは動物ガチャと言う名前の物だった、内容はこんな感じ

『世界中の動物を着ぐるみに!いろんな動物になりきって悪い魔物達をぬっ殺そう!(意訳)』

見た目はそう、例えるならアレである、動物パンダとかをイメージして作られているような女の子向けのパジャマ、そのままであった。


ココで一つVRMMORPGとはなんぞやと言う事を教えておこうと思う、まずVRとは特殊なヘットギアを頭からかぶってその機械(ヘットギア)から出される信号によって仮想空間上に居ると錯覚させる物全般への名称である、それをかぶるとまず最初にどういう体でVR上に行くかを決めるのだ、それにより顔を欧米っぽくしたりブロンドにしたりできる(私の場合面倒くさいから何時もの姿だけど)。

そして今いるVRMMORPGの中に行くというわけだ、そこでみんな大剣を担いだり、踊り子になったり、商業をしたりするのである、そうするとどうなるのか、簡単に言えばゲームの中は“一年に2度、3日ずつ行われ1回に59万人程集まる例のお祭り”のコスプレエリアさながらの状態になる、正直見てて飽きない。


そう、こんなものの中に居ると思ってしまうのだ『動物パジャマ姿ぐらいなんだ』と、だっていい歳したナイスミドル(の格好をした人)がプレートメイルに帯剣して歩いてるんだぜ?超絶ゴスロリ状態の女の子(の格好をした人)が身の丈位あるゴツい戦棍(メイス)担いで歩いてるんだぜ?

もう一度言おう、動物パジャマ位なんだと、しかもこのガチャ何気にレア度が高いのである、よしコレにしようそうしよう、幸い引換券なるものは運営様からいただいている、コレを使うぜ!ウリャ!


すると、何だかよくわからないところに飛ばされてしまった、どうやらガチャはこのよくわからない場所で引くらしい。

「ようこそいらっしゃいました、お客様」

声をかけられた方を向くとそこに居たのは“ひつじ”であった、いや、今のは適切ではないな羊の頭をした執事が居たのです。

「正直、その(体張った)ダジャレはつまらないと思う」

「ええ、皆様にそう言われます」

その羊で執事な人はどこか哀愁が漂っていた、かわいそうに。

「所で、マリ様は“動物ガチャ”をおやりに来られたのでよろしいですか?」

「うん、写真が可愛かったから」

「そうでございますか、ではこちらへ」

その羊執事な人についていくとそこにはカジノに有るような円を半分に切ったような形の机と椅子が1つだけ置いてある場所だった。

「どうぞ、お座りください」

「ココは?」

「ココが動物ガチャの間にございます。今からこの卓の上にガチャの景品の交換券を並べますので、どれでもおひとつお選びくださいませ」

そう言って羊執事マンはトランプを切り出した、どうやらアレが交換券と言う事らしい、手の凝った事である。

「ではどうぞ」

卓には交換券が裏にして綺麗に並んでいた、正直どれにするか迷う。

「うーんとねー、これかな!」

そしてめくったカードには金色の猫が書いてあった、いえーい!猫だいえーい‼︎

「はい、それではコチラになります、またのご利用、心よりお待ち申し上げております」

「ありがとー!」

もらった装備はコレだった、


『金色猫装備 フルセット(売却不可) UR+ 』rv.1

所有者 マリ

基本攻撃力 470

基本防御力 390

固有スキル【吸喰成長】

スキル【疲労回復】rv.1 【俊敏性上昇[S]】rv.1 【体幹補正[S]】rv.1 【】 【】 【】


うん?ユーアールってなに?たす?あとこの[S]ってなんぞ??…まあ、いっかどうでも!てかかわいいー、なにこれ超かわいい!全体的に黄色?で所々に猫の肉球がスタンプしてあって!しかも尻尾?!手は冬用手袋みたいに厚めだけど手の平が白でそこにNIKUKYUU!ああ、最高…。

さあ!待ってろよ魔物どもよ!ぬっ殺しにいくぜ!

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