6th
『チャララララ〜。
どらごんがあらわれた。
◆こまんど◆
◆たたかう。 ◆どうぐ。
◆じゅもん。 ◆にげる。』
とまぁ、ありがたく某ド⚫︎クエばりなバックミュージックを奏でるクーは皆してスルーしつつ。
先ずはリナちゃんを中心になり平台みたいな岩にシュミレーションマップらしき物を展開。
その彼女を軸に隣側に両腕を組むケイジくん。
そして、「どーすんのよ!私のお宝」とかなり勘違いしているサクラちゃん。
そしてカエルと彼の頭上でバックミュージックを流すクー。
かなり好戦的に未だ俺からかっぱらった2丁拳銃をクルリと回すフェリアちゃんが囲む。
「先ずはさあ。宝箱の位置は私達の場所から役102歩目のここ、そしてその51歩目の中間地点に問題の」
「ああ、赤や白なら比較的穏やか。そして一番危険な黒と、青に分類する種は極めて刺激してはならないと言われている」
「へえ?ケイジってまさか、あの生物に携わりあんのか?」
「たい焼きなら関わりあるが?」
「.…お、おう」
マップからの光明な光に照らされながら青龍ブルードラゴンについて説明を促すケイジくん。さりげなく笑顔を向け彼の問いを和かに交わしているし。
でもカエルの感心した表情からして彼の経歴はわからないが少なからずあの前代未聞の巨大翼竜に詳しいようだ。
「なんならさぁ、いくら危険とは言え奴は昼寝中。だから寝ている間に毒性の魔術とかで痺れさせんのは?」
そう言いきるフェリアちゃんは狙撃手としての経験なのだろうか。何かしらの毒性の魔弾を熟睡中の奴に遠距離からショットを放ち動きを封じる。
モンスターなんたらみたいなもんか。
しかしあの質量を完全に沈黙させられる程の毒性魔弾を形成が可能な人物は、この広いラピスレイア大陸中を探してもあの学園長であるカリオスさん位だろう。
「ううん、困ったわね。もう私達が探していたお宝物は目と鼻の先の先なのに」
「だな、未だ幸運な事に奴は眠りについている。その隙に出来るだけ刺激を与えずにこの場所から速やかに撤収だ」
「いやよ!私のお宝が、それに折角ここまで辿り付いたのよ。見す見す来年度なんて、ねえケイジ」
「ダメだ。もう十分お宝探しは出来ただろ?それに又厄介なお約束招待客もお出ましのようだしな」
「うわちゃぁ…さっき谷底に落とした連中?違う。あれは本体だわ」
まるでハリウッドラスト10分前のようにこの眠れる巨大翼竜の舞台に自慢の長いちょび髭を両手で伸ばしながら新たな役者がご登場する。




