最初で最後の手紙とプレゼント
手紙の差出人はどんな気持ちで手紙を書き、届け物を送ったのか深く考えてみてください。
ある日ある少年に一枚の手紙と一つの届け物の箱が届いた。
差出人が書かれていない綺麗な真っ白な封筒。
少年は不思議に思いながらその手紙の封を開け、中から一枚の紙を取り出し読みすすめた。
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私には大好きな人がいます。
一年前に付き合っていた彼をずっと思い続けています。
その彼とは受験勉強に集中したいからっていう私の好き勝手で別れました。
私は受験が終わってから何度も忘れようと好きでもない男性と付き合いました。
だけど忘れることができません。
一年ぶりに大好きだった彼と会うことになりました。
何かと意地悪をしてくるけど、心配して気を使ってくれたり、夜は危ないからって家まで送ってくれたりする彼は一年たっても変わっていませんでした。
会った日から五日経った日の夜、彼には恋人がいることを知りました。
恋人がいることは全然構いません。
だけど私と会った日より前から付き合っていたなら教えて欲しかったです。
少し期待した自分がバカバカしく思えます。
恋人がいるのに「前より可愛くなったな」とか「また遊ぼうな」って言わないで。
恋人がいるのに「彼氏ができなかったら俺を最終候補に入れとけ」って冗談でも言わないで。
単純でバカな私にとっては、嬉しくて浮かれて期待しちゃうのです。
私を誰よりも愛してくれた彼。
誰よりも彼を愛した私。
彼との思い出を忘れたことはありません。
寝る時間を削ってまで彼と電話をした日々。
忙しいのになにしたら喜んでもらえるかなと毎日考えていた彼。
彼にずっと任せっきりだった私。
お互い一緒にいるだけで幸せだと感じていました。
手をつなごうと彼が頑張っていたのを感じながらも手を差し出さなかった私。
少しいたずらしたかったんだ。
真っ赤になった顔で彼から手を差し伸べてくれるのを待っていました。
私に会うために学校帰りにいつも会いに来てくれた彼。
誕生日や記念日など特別な日でさえも、手紙もプレゼントも渡したこともなければ貰うこともありませんでした。
だけど、私は彼と付き合ってから「愛される」ということがどんなものか教わりました。
そして同時に「愛す」といことも学びました。
彼と過ごした毎日が幸せでした。
だけど今の私には夢も希望もありません。
どうしたらいいのか分かりません。
彼を忘れることはできません。
死ぬまで引きずって苦である人生を送ることになるだろう。
でも...もう...辛いです。
最後に私からのプレゼントです。
最後まで読んでくれてありがとう。
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手紙を読み終えた頃には、少年の顔は真っ青になっていた。
恐る恐るその手紙を書いた「私」からのプレゼントである届け物を開けてみた。
中身を見た瞬間、少年は後ずさりをしながらその中身から目を離さなかった。
いや、離してはいけないと少年の本能的に感じとったのだ。
その中身は少年が、かつて愛した彼女だった。
箱の底に敷かれた赤い液体には彼女の生首が浮かんでいた。
口から赤い液体を流し、青ざめた顔で大きく見開かれた目は瞬きをせず、彼女は少年をずっと見つめていた。
手紙の「私」の目的は何だったのか分かっていただけたでしょうか。
まだまだ初心者で書き方下手で伝わりにくいと思います。
本当に申し訳ありません。
これからどんどん成長していけたらと思うので、アドバイスや感想などあればお願いします。