第十七話 命、金
「俺も行かなくちゃならないのか?」
「当たり前だ。お前のために行くんだからな」
「俺のため? 冗談じゃないな」
強気で言ったが、プラムに睨まれ智也はしゅんとなる。プラムはエフルバーグに対して、一定の信頼を持っている。
プラムのことは嫌いじゃないが、エフルバーグは嫌いだ。たとえ彼女に睨まれても、このムカつく気持ちだけは消せない。
「賞金首は知っているか?」
「ああ、犯罪とかして国に指名手配されてるヤツらだろ? あんたは違うのか?」
「オレは悪いことはしていない」
「どの口が言うんだよ……誘拐されているんだぞ」
「必要なことだからな」
「理由になってねえ……」
(お前さえいなければ、俺はこんな目に合ってないんだよ)
より強く睨むが、エフルバーグはこちらを見ずに外に出て行く。クリュとプラムも後に続き、智也も仕方なく後を追う。
外は暗いが星は綺麗だ。どうせ暇なので、クリュとプラムに話しかける。
「賞金首を殺すって、エフルバーグは正義の味方か何かか?」
「エフルバーグさんが裏で犯罪の手引きをしている。向こうの世界で犯罪をした人間がここに流れ着き――」
「殺すのよ。そしたら、快感が手に入るわ」
プラムの発言にクリュが割りこんだ。クリュは頬に手を当てて体を震わせながら恍惚と微笑む。ははは、と智也は顔を引きつらせる。
クリュとプラムはそこまで仲がいいとは言えない。割り込まれ、プラムは表情を険しくしている。
「お金」
「快感よ。お金なんかよりもあたしにとっては人を殺すことが重要なの。より強い人間と戦うとき、あたしの体には今まで感じたことのないような興奮が沸き起こるのよ」
「理解できない」
相容れないとプラムはため息をつく。智也も同意だが、プラムにも同意しかねる。
(つまり、賞金首の養殖ってことか)
エフルバーグは随分とあくどいことをやっているんだなと元々よく思ってなかったが、さらに印象が悪くなる。
「エフルバーグは何の罪も持たないのか?」
「エフルバーグさんは裏でやり方を教えているだけ。裏の悪事はばれていない。エフルバーグさんは疑われているかもしれないが、決定的な証拠はない」
エフルバーグが育てた賞金首を、エフルバーグが狩り金を手に入れる――最低だな。
「本性を隠すのがうまいんだな」
「利口な生き方をしてるだけ」
エフルバーグの生計の立て方が恐ろしい。
「あなたのことは任されている。私が背中を一回叩いたら、待機、二回は余裕があれば攻撃、三回はとにかく殺せ」
「そんなことしてる暇あるのか?」
「相手は知り合いだから。それとももっとわかりにくい取り決めのほうがいい?」
わかりにくい合図で気づけなかったら、元も子もない。
「死体はなるべく綺麗に残せ。わかったなクリュ」
先頭を行くエフルバーグがクリュを睨む。クリュは声をいらつかせて、エフルバーグの背中を強くにらみつける。
「うるさいわね、いちいち命令しないで」
エフルバーグに対してクリュは反抗する。それがまたプラムとの仲の悪さにも影響しているのだろう。
クリュをうまく使えればエフルバーグをどうにかできるかもしれない。だから、最近はクリュに対しても多少友好的に接している。
「死体をどうするんだ?」
「さぁ? あたしにとっては殺せればそれでいいから」
(お前に聞いてるんじゃないんだが)
クリュに聞いてもすぐに『殺す』としか言わない。
「人体実験に使うらしい。死んでも色々できることがある、エフルバーグさんが言っていた」
プラムが説明をしてくれると、クリュがあからさまに機嫌が悪くなる。
「あたしは一度も聞いたことないわね」
「あなたに説明しても理解できないから。時間の無駄」
「ムカつく」
クリュが舌打ちし、プラムの胸倉を掴む。
「奇遇ね、私もよ」
いつの間にかプラムは短めの剣をクリュの首に突きつけている。二人は表情だけ見れば綺麗に笑っている。顔だけなら、惚れる男も多いはずだ。顔から下を見たら、体が凍りつく。
「喧嘩しないでくれ」
(心が持たない)
その喧嘩を仲裁するのが最近の智也の日課でもある。二人を離すように肩を押す。
「なに、あんた。代わりに殺されたい?」
クリュはふふと笑ってこちらに近寄る。プラムはすぐに頭を冷やして、エフルバーグの後をついていく。クリュの背中に舌を向けてからこちらにぐっと片手を向ける。
(俺にクリュの相手を任せるんじゃねえよ……)
「俺を殺すよりも、これから賞金首を殺すんだろ?」
「あたし、あんたに興味持ってるの。殺しがいがありそうって。どんな悲鳴をあげるのか、どんな表情を見せるのか。あたしはそれを想像するだけで、一日中興奮できるわ」
クリュの冷えた手が頬を撫でる。心臓をわしづかみされるような恐怖にぶるりと震えながらも、智也は一生懸命に表情を保ち、
「想ってもらえて嬉しい限りだな」
クリュの手を叩き落として、エフルバーグたちの列に戻る。クリュも今は殺すつもりはないようで、これ以上は関わってこない。
(ほんと、なんなんだよ。こいつら、マジでこえぇよ……)
精一杯強がりを見せているが、心は常に限界値ぎりぎり。いつかこれがぶっ壊れる日も近い。
建物の前でエフルバーグが立ち止まる。建物からは明かりが漏れ、中が騒がしいのがわかる。建物の二階に人がいるようだ。
この国で明かりがある家は珍しい。エフルバーグがためらいなく踏み込んでいくと、見張りが飛び出してくる。一瞬の攻防。見張りは呆気なく地面に転がる。
「エ、エフルバーグさん!? ひ、久しぶりですっ」
「中に入っても構わないか」
「は、はいもちろんですっ!」
かなり慕われているようだ。暗闇の中階段を上ると、すぐに騒がしい部屋についた。
「俺はこの前、初心者冒険者を殺したんだよ。あいつら、見事に俺を信用してたからさ、ラクだったぜ」
「ちっちぇな。もっと堂々と殺せよ」
「そういやおれはこの前いい女がいたからさ、無理やり連れてヤッたんだよ。もちろん、迷宮内でな」
「お前ビビりだけど、ちょっとすっげえな。けけけ」
「けらけらけらっ!」
智也は不快な会話に眉をひそめる。小さな正義の心に火がついたような気がする。
エフルバーグの登場に騒がしかった連中は静まった。室内は酒臭く鼻が曲がりそうだ。酒を片手に数人の男たちが、げらげら笑いあっている。
「エフルバーグさん、久しぶりです」
智也はすぐに顔を下げる。犯罪者集団に一人だけ見覚えのある人間がいたのだ。
(アッソ……またお前かよ)
ぼてっと太った腹が印象的な男が気持ちの悪い笑みを浮かべてエフルバーグに近寄る。今ばかりはエフルバーグの大きな体に感謝する。下手に見つかれば、面倒なことになりかねない。
智也はささっとエフルバーグの背に隠れる。
(やっぱり、アッソはあの冒険者たちを殺したのか?)
途端に怒りに似た感情がよみがえる。あの時助けた女の子がどうなったのかはわからない。彼女の心に傷を与えたのは確かだ。
無意味な殺しをして、のうのうと生きている。そして、自分の罪を自慢話のように他の犯罪者に語っている。その事実を取り上げ、智也は激しい怒りを感じていた。
(ざけるなよ……)
「久しぶりだな。そしてお別れだ」
エフルバーグは近くにいた男の頭を掴み、果物でも採取するようにもぎとった。頭を地面に捨てて、踏み潰す。
同時にプラムが二回背中を叩く――様子を見て攻撃、か。
(アッソなら、殺したほうがいいかもしれない。いや、人殺しなんてしたら本当に俺が狂う)
智也は誰も殺すつもりはなかった。迷いながらも、武器だけは手に持っておく。アッソが慌てるように声をあげる。
「な、なにをやってるんですか、エフルバーグさん! そいつが何かしましたか!?」
「犯罪をしただろう」
「そ、それはあんたに教えてもらって……」
アッソが色々というが、クリュとプラムも殺しを始めてしまう。
「クリュ、プラム、あのデブは残しておけ」
まるで、アッソとの関係を知っているかのようにエフルバーグの顔がこちらを向いた。こいつは、何でも知っているのか?
智也は心臓をわしづかみにされているような感覚にぞくりと冷たいものを感じた。
「ちっ、命令してんじゃないわよ」
「クリュうるさい、黙って従う」
「ああ、もううっざいわねっ」
クリュは様子がわからないながらも、剣を振るってきた男の首を嬉々として絞める。そして――もぎ取りやがった。
エフルバーグに比べればスムーズではないが、それでも恐ろしい光景に代わりはない。
「本当に簡単に殺すんだな」
智也が漏らした呟きにクリュが、顔をこちらに向けて長い髪をかきあげる。
「あたしは強いもの」
(そうじゃねえよ)
智也はため息をついて、犯罪者から距離を離す。
(ここにいるヤツらは、やっぱり狂ってる……)
何度かクリュやプラムと接していて、話す言葉はおかしくても根はいい人間だと思っていた。殺したがりのクリュも、あれ以降はこちらに明白な危害は加えてこない。プラムは、本当にいい子だ。
でも、やはり狂っていることに変わりはなかった。ステータスを見ても確かに筋力には倍近くの差がある。それでも、あんな真似をできるクリュたちに改めて恐怖を抱く。
エフルバーグは逃げ出そうとする男たちを殺すだけ。部屋の中は血の海で溢れ、エフルバーグに救いを求めるような声も次第に減り。
残ったのはアッソだけだった。血の海に尻をつき、歯をがちがちとぶつけて恐怖に染まった表情でクリュとプラムを見ている。
エフルバーグが智也へ視線を向ける。何を言おうとしているのか分かっていた。
「この男くらいならば、お前でも余裕で殺せるだろう」
「あんたも、アッソのステータスが見えているのか?」
「勘だ」
アッソは左右を女二人に囲まれ、正面にはエフルバーグがいる。がたがたと震えながら、アッソは目を丸くして声を荒げる。
「て、テメェはっ!」
ようやく自分に気づいたようだが、今さらだ。アッソは智也に構っていられないといった様子でエフルバーグに震える瞳を向けた。
「ど、どういうことなんですか、エフルバーグさん」
だが、エフルバーグはアッソを見下ろし――すでにその目は人間を見るものではない。家畜、奴隷。エフルバーグにはアッソは人間以下の生物に映っている。
「死ぬんだ、お前は」
「な、なんでこんなことするんですか。俺に金の稼ぎ方を、人の殺し方を教えたのはあなたじゃないですかっ」
「これ以上喋るのは喉が可哀想だ。トモヤ、この男を殺せ」
なんとなくそうなるんじゃないかと思っていた。それでもできればこうなってほしくなかった。
「なんで、俺なんだよ」
「人を殺したことはないだろう。今のうちに慣れておけ。この先誰を殺すことになるわからないぞ」
「そんな簡単に殺せるか……よ」
(わからない。ただ、アッソを俺は憎んでいる)
この前の少女アリスの仇を討ちたいと、自己満足に考える心もある。いや、単純にアッソを憎んでいるだけだ。
だが、殺すことで解決するとも思っていない。きちんとした法で裁くべきだ。だが、その法では手を出せない。
「お前にやる気がないならこっちの男をけしかけるだけだ。アッソ」
「な、なんですか?」
「そこの男を殺せば、見逃してやる。さあ、やれ。どんとやれ」
「エ、エフルバーグさん。その男を殺せば俺を見逃してくれるんですかっ?」
アッソはまさか自分が助かるとは思っていなかったのか、バカにでもなったように同じ質問を繰り返した。
「出来るのならな」
アッソはじょじょに落ち着きを取り戻していく。命が助かることにより顔に嬉しさがにじみ出ている。
「あ、当たり前だ。この前冒険者になったばかりのコイツなんかに……」
狂気に突き動かされるようにアッソの表情には余裕が広がる。
「だったら、よかったですね」
智也は表情を消し、両手に剣を持つ。まだ完全な決意はしていないが、今から決意を固めるための質問をアッソにする。
「おい、ガキ。残念だったな」
何が残念なのか。アッソは震えを押さえながら、己の剣をこちらに向ける。
「お前が、あの子の仲間を殺したんですか?」
「あの子? ああ、この前の冒険者たちか。ああ、そうだぜ。けっけっけっ、あいつらはよかったな」
それで智也をびびらせようとしたのか、アッソは剣をちらつかせる。智也は一瞬顔をしかめるが、その程度障害にならないことはわかっている。
ステータスだって智也は圧勝している。たとえステータスが負けていても、どうでもいい。プラムやクリュに鍛えられた自信が智也にはあった。
道端にいる虫。噛めば消える存在だ。
アッソが赤い床を音をあげて、走り出す。太っているわりに中々いい動きをする。アッソの剣は中々腕がいいが、プラムに比べれば格下だ。剣を受け流しながら、智也はゆっくりと意識を切り替えていく。常識を意識の底へ運んでいく。
「ほら、どうしたっ! 守ってばかりかよっ? テメェも殺してやるよ、あの男どもみたいにな!」
受けてばかりの智也を見て、アッソが調子づく。だが、彼の挑発には乗らない。
精々油断させておけばいい。相手は確かに自分よりもステータスは低い。だからといって、バカみたいに戦うつもりはない。全力で、相手を――殺す。
アッソの額に汗が生まれ、焦りが浮かび始める。二人の剣がぶつかり、鍔迫り合いになったところでアッソが弱々しく声をもらす。
「な、なんでそんなに強いんだよっ。この前冒険者になったばっかりじゃ……っ」
「弱いヤツにしか威張れないんですね」
智也が威圧しながら剣を押すとアッソの剣が弾かれる。
態勢を崩したアッソの腹を蹴ると、無様に床に転げた。その頃にはアッソの顔は涙で汚くなっていた。
「や、やめてくれぇ! 殺さないでくれっ! 謝るからよぉ!」
「お前はそうやって命乞いをした、冒険者たちを簡単に殺したんだろ?」
昔のアッソはまだ敬語を使う対象者だった。だが、今のアッソは雑魚――俺以下の人間だ。
力が物を言うこの世界、弱いヤツに媚びへつらうつもりはない。ましてや人として尊敬できる人間でもない。
剣をちらつかせると、アッソは完全にビビリ、尻をついたまま下がっていく。ズボンが瓦礫に引っかかり破けてパンツが見えても見苦しく逃げていく。
血をずるずると引きずったアッソは、武器を捨てて這っていく。
「や、やめろっ! 殺さないでくれ!」
「なら、条件がある。あの女の子の仲間を生き返らせろ。あの女の子の心の傷を治してやれよ」
「は、はぁ!? 無理に決まってるだろっ」
じわじわと距離を詰め、アッソを壁に追い詰めた。片手をこちらに向けて、アッソは謝り続けていたが智也の耳にはもう届かない。
「そうか。なら俺もあんたを見逃すことはできねえよ」
智也は目を尖らせ、横薙ぎに振るった。遅れてボトリ――と、首から上が落ちて、血が溢れる。
(意外と、何も感じないものなんだな……)
手に残る人を斬った感触は、なぜか初めてには感じなかった。過去に何度も体験したような不思議な感覚。
(何かの魔物に似ていたのだろうか?)
人型をした魔物もいるので恐らくそうだ。智也は剣を消し、黙ったままエフルバーグに近づき胸倉を掴む。
プラムの剣が向けられるが、刺すなら刺せと無視した。
「エフルバーグ、あんたのせいで、関係のない冒険者が殺されたんだぞ!」
智也の怒りに気圧される様子はない。エフルバーグは興味のなさそうな目で智也を見下ろす。
「それがどうした。弱いヤツが悪いのだろ」
「ざけるなよっ!」
顔面を殴ろうとするが、気づけば体が吹き飛んでいた。一つ遅れて、エフルバーグに腹を殴られたのだと気づく。
痛みが全身に広がっていくが、立ちあがる。だが、痛みが一際強くうずき膝をついてしまう。
「お前に植えた種はまだ完全に発芽していない。その状態ではオレに傷をつけることは不可能だ」
「種? なんだ、何をしたんだよ、俺に……」
視界が揺れる。殴られた場所が悪かったのか打ち所が悪かったのか。智也はそのまま倒れてしまい、プラムに支えられる。
口に何かを押し込められ、噛み砕いてそれが回復丸だと知る。
一つで痛みが薄まり、大丈夫だと手を向けて自分の足で立つ。
「一応持ってきてよかった」
「ありがとな、後で金は払う」
「気にしないで」
「いや、ここでは金のやり取りは大事なんだろ」
「あなたの袋から持ってきただけだから」
「気にしないで飲ませてもらう」
回復丸をもう一つ、飲み込むと完全に痛みが消える。念のためさらに一つ食べてから立ち上がる。
エフルバーグは何事もなかったようにこちらへ指示を出した。
「アッソの死体からも魔石を回収しておけ」
(あんなモノ、拾えるかよ……血とかすっげぇついてるし)
建物内にいくつかの足音がする。仲間かと智也は警戒するが、エフルバーグの知り合いのようだ。
全身をローブで隠した人間たちが、部屋に上がり死体を抱えていく。エフルバーグはローブの人間たちからいくらかの金を受け取り、会話している。
死体を回収しての人体実験。何をしているのかわからないが、関わりたくはない。エフルバーグは交渉を終えたのか、魔石をすべて渡して金を受け取っていた。
「金だ。アッソの分だ」
エフルバーグが受け取った袋には金が入っているようで。二枚の札を渡してくる。
「……二万リアム」
人の命と考えれば安いかもしれない。
だが、智也が一生懸命迷宮にこもって集めた金とは比べ物にならない。
「これが、アッソの分なのか?」
「不満か。アッソは表に上がってる限りは犯罪は一度しかしていない。その程度の額だろう」
アッソの犯罪は智也たちが関わったものなのか、その後に何かへまをしたのか。それはわからないが、一度でもこれだけの賞金が出され、警戒されるのだ。
他にも犯罪者はいた。エフルバーグは一体今回の殺しでどれだけの金を手に入れたのだろうか。
あの袋の中身が見てみたくなった。
(迷宮で稼ぐよりは、人を殺したほうが金を稼ぐのは簡単なんだな)
多少言い方に悪意はあるが智也の考えも間違ってはいない。また、この世界が嫌になり、智也は今日何度目かわからないため息をついた。
(エフルバーグを倒せるだけの力をつけて、さっさとこの国を出る。それで、迷宮を攻略してこの世界からは出るんだ。こんな、命の軽い世界でなんか、生きたくない)
血で汚れてしまった服を見てため息一つ。口を切ったせいで溢れた血を吐き出しながら、改めて智也は地球に戻る決意を固めた。




