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あやかしのなまえ
『またきたのか。』
そのあと、町娘のセシルは、なんどもあやかしをたずねました。
庭のたんぽぽもだんだんなくなって、セシルのパンもつきるようでした。
やせていくセシルをみてあやかしはいいました。
『おまえ。たべていないんだろう。なんでオレなんかにたんぽぽをくれるんだ。』
『あなたのびょうきがよくなるようにとおもって。』
『バカなセシル。そんなことがあっていいものか。おまえがびょうきになったら、なにがいいことなんだ?』
あやかしは、ふうふうと息を荒げていいました。
セシルは、はじめてあやかしになまえをよばれて、とびはねたいくらいでした。
『セシル。だからくるなといったろう。オレはおまえをすきになっちまった。だから、こんどはおまえのびょうきをみるから。』
『ありがとう。あなたのなまえをしりたいの。』
『オレは、シェリーだよ。』




