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「最近の調子はイマイチですか」
「は、はい」
佐々木主治医に自分の体調を教えると、主治医はパソコンに映し出されたカルテをさっさと早く打つ。「テレパシーが前よりも落ち着いてきましたが、今度はなかなか眠れなくて」
最近の私は不眠で睡眠薬飲んでも眠れないということを主治医に伝えた。
「何時ごろに寝るんですか?」
「夜の9時過ぎです」
「だいたい完全に眠るのは何時ですか?」
「夜の11時過ぎです」
「ふむ、2時間掛かりますな」
私との話し合いのうちにスラスラとパソコンを打つ主治医。
「朝は何時起きですか?」
「七時起きです」
「では、よい薬に変えましょう」
「ありがとうございます!」
私は主治医の前でしっかりお辞儀をした。
~
診察時間が終わると、同時に「釘坂さーん」と次の人が呼ばれる。
そこで肩が当たった。
「すみません、ちゃんと前を見ていなくて」
と見たら、さっき、バスで会ったサングラスの男性だった。
「君はどこかで」
「ええ?」
私は一瞬で戸惑うも、
「診察もう呼ばれていますよ?」
と合図した。
「失敬。ではでは」
は入れ替わりに診察室に入る。
~
「ふー、やっと診察時間が終わってフリータイム。
バス乗って帰るぞー!」
私はぐーんと背伸びをして帰る準備していた。
やっと一行事終わって一安心した。
そこに人影が。
「さっきはどうも」
バスと診察室を入れ替わりに入ったさっきの男が私に挨拶をしてきた。
サングラスで私に目を覗かせている。
「よかったら俺と一緒に喫茶店寄らないか」
私の肩に身体を寄せて、話しかけてきた。