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バスの停留場へと足を運ぶ。
3,4名すでに並んでいる中、ギリギリとバスがこちらへと走ってきた。
『麻宮2丁目』でバスが停車して、急ぎ足でバスに乗る私。
そこでフラッと足が浮いて、サングラスと帽子を被ったいかにも怪しそうな男性に身体が当たりそうになった。
「すみません」
「いえいえ」
私はその男性に向かってそそくさと頭を垂れる。
あれ?この男性、どこかで見たことがあるぞ?
気のせいか。
そこから30分でやっと『太陽大学病院入口』にバスが到着。
ほとんどの乗車客がバスを降りることに。
~
病院の待合室。
「やっほー!真実」
私に話しかける高い声の女性の声が聴こえてきた。
振り返ると、かつて病院のデイケアで一緒だった遠岡美波と言う私より一歳違いの23歳の女性がこちらに手を振っており、私の方へと駆け寄ってきた。
1年以来の久しぶりの再会だ。
私はこの再開に喜々した。
「真実、今、何やっているの?」
「今は症状がちょっと辛くて薬で安定しているけど…」
私は今の現状を簡単に美波に説明した。
「私、B型支援事業『ふきのとう』に通っているんだ。
暇だよね?」
「もちろん」
「暇だったら、うちの作業所に来ない?」
「えー」
その間に私の視界にそそくさと影が透る。
さっきのサングラスの男性だろうか。
「考えておくよ」
「よっしゃ!
ありがとうね!
その支援事業、私の姉がサービス管理責任者として雇われているの!
優遇されているんだ!」
「へー」
私がうなづき返すと、
「おーい、美波ー!」
遠くから美波を呼ぶ男性の声が聴こえてきて、美波と付き合っている彼氏であり、私より4歳下の早本良太と言う世間でいう高学歴で頭の回転が早いインテリで若い男性の元へと美波は気が付き早歩きで寄る。
「じゃあねー、バイバイー!」
私よりも明らかに太っている体系でなぜかモテる美波は大の男好きだ。
なぜモテるのかは謎でデイケア時代から男をとっかえひっかえしていた。
「羨ましい。
私も男の人に早くモテて結婚したいなー」
そうこうしているうちに私が受診しているC部屋の待合番号が私が今日持っている紙と同じ書かれた番号が出されて、診察だ。
診察の時間がやっと来たのだった。
私はいつもと同じことを喋ろうかと思う。