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俺の君への鎮魂歌  作者: 136君
8/49

♪8

『今日の大阪の天気は―』


小気味よいサウンドと共に、自動音声の天気予報が流れてくる。窓はバタバタとけたたましいリズムを奏でていて、車が通る音も聞こえない。


 大阪は今日梅雨入りしたようだが、俺はとっくに梅雨に入っている。というか、『大阪、遅れてんな(笑)』のレベル。ここ1週間はずっと雨だし、ここ2ヶ月は青空も見ていない。


「はあぁぁぁ…」


と大きくため息を1つ。今のでいくつ幸せが逃げていっただろうか。あぁ、もう幸せなんかないか。


 俺は枕に頭を押し付ける。むぐぅぅって息を吐いて、そして止める。ぷはぁって頭を上げたら、頭が真っ白になっていた。


「おうか…」


未だに喪失感は消えない。そうそう消えるものではないが、ここまで広がっていくとは思いもしなかった。


 コップの縁を撫でて、コツンと倒す。そしてまた起こす。何が楽しいんだか。


 さてと、ここで1曲。


『あたし、少し、傷ついただけ

喪失感に囚われて

だけど、あんたに、伝わらないように

そっと猫の仮面をつけた


あたし、少し、傷ついただけ

あんたの言葉に撃たれて

だけど、君に、分からないように

そっと猫の仮面をつけた


あたし、少し、傷ついただけ

綺麗な言葉にやられて

だけど、あんたに、気づかれないように

そっと猫の仮面を被った


大事なことも 伝えられないまま

こんな大人になっちゃったけど

忘れたくないこと 消し去ってしまったら

きっとあたしは猫なんだって


ニャンニャンニャンって繕って

あたし、あんたの隣に居たかった

ワンチャンあるって思って

あたし、油断してたらこうなった ニャン♡



あたし、少し、傷ついただけ

あんたの目線に気づいて

嬉しくなって、見えないように

そっとガッツポーズをしてた


あたし、少し、傷ついただけ

甘い言葉にやられて

だけど、あんたなら、別にいいからさ

そっとそのまま身を委ねた


結局何も 伝わらないまま

こんな大きくなっちゃったけど

このままあんたを 離してしまったら

きっとあたしは鶏なんだって


ニャンニャンニャンって繕って

あたし、あんたの傍に居たかった

簡単なのは言葉だけ

あたし、俯瞰してたらこうなった ニャン♡



後悔ばっかの毎日だから

ちょっとぐらい赤入れるね だから

都合いいのばっかになるから

そこはちょっと許してよね


ニャンニャンニャンって繕って

あたし、あんたのこと見てたかった

ただ横顔だけでいい

あたし、ずっとその顔見てたかった

ニャンニャン猫を被って

大事な人とずっと居たかった

恋とか愛とかじゃなくて

あたし、居心地がいいの好きなんだ ニャン♡』


あっ、恥っず⁄(⁄ ⁄>⁄-⁄<⁄ ⁄)⁄

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