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俺の君への鎮魂歌  作者: 136君
47/49

♪47

 世界には天才と呼ばれる人たちがいる。こういう人たちは、その才能だけでもうトップレベルで凡人には勝てっこない。


 凡人の中にも変わった人がいて、そういうのを秀才と呼ぶ。秀才は努力で天才と張り合おうとする、変人だ。


 凡人の中の多くはただ平凡に生きる凡人で、そこには明確な格差がある。天才は凄いと言われ、秀才は褒められ、凡人はその土俵にも立てない。立つことも許されない。そう思っていた。


「なんでだろ。止まらねぇ。」


投稿を始めてからまだ1日だが、歌詞を書く手が止まらない。なにかが壊れたようにアイデアが出てきて、俺の手が自然と動く。青春の甘酸っぱい歌から、バラードまで。ジャンルは色々あるが、この2つが多い感じだ。いつもは書いているうちに悩み出すことがあるが、今はそんなことが全くない。息をするように歌詞が浮かんでくる。


 それでも、全ての歌のモチーフになっているのは1人の少女。いつも明るくて、そして僕を困らせる。そんな少女だ。


『触れたくて零れた掠れ声で

 窓際の埃が舞い散る

 会いたくて零れた掠れ声は

 指先の湿り気を乾かす


 僕にとっては一番の大事な人

 向日葵のような明るい人

 だけどいつも自然に僕のこと

 困らせてそれに気づかないんだ


 こんなはずじゃなかったのに

 先に進めないはずなのに

 心のどこかで期待している 自分が嫌い

 いつまでたっても埋まらない

 ぽっかりと空いたその穴に

 忘れたくない思い出を詰めていこう



 知りたくて零れた掠れ声で

 湿っぽい世界を生み出す

 知らなくて零れた掠れ声は

 目尻の涙を乾かす


 君にとって本当に大事な人

 その名前をまだ聞いてない

 だけどいつも自然に僕のこと

 困らせてそれで笑っているんだ


 重ねられない青色に

 逃がしてくれない春色に

 心のどこかで期待している 自分が嫌い

 いつまでたっても埋まらない

 ぽっかりと空いた隣の席に

 忘れたくない思い出を広げていこう



 桜の花はとっくに散って

 青い空が僕らを見ているの

 空見上げてこんなふうに思うのも

 僕が僕じゃなくなったみたいだ



 こんなはずじゃなかったのに

 先に進めないはずなのに

 心のどこかで期待している 自分が大嫌い

 きっとずっといつもそばに

 感じても触れない君のために

 忘れたくない思い出を遺していこう

 そしていつか2人で笑おう』

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