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世の中には叶えることの出来ない夢がある。サッカー選手とか野球選手とかはある程度の才能がないといけないし、ヒーローとかはそもそも『っぽい』がつかないとやっていけない。
そして、大半の人が叶えることの出来ない夢は「ぜったいけっこんしようね」だ。俺はこれが叶ったのは漫画の中以外では見たことがない。故に現実社会ではほぼ不可能と言い切れるだろう。
俺たちもそうだった。昔からずっと一緒にいて、そのときには好意があったんだと思う。だけど、それはほんの一時の感情であって、成長するにつれ、そんな感情も次第に薄れていってしまう。いつまでも子供ではいられないからだ。
「幼馴染は負けてしまう」と誰かが言った。俺はこの法則に肯定的だ。あとから出てくる人にほど魅力を感じてしまい、次第に幼馴染は「基準」になっていくものだと思う。
ネットの世界には溢れるほどの幼馴染がいる。やれツンデレだの、面倒見がいいだの、婚約者だの。筆者の夢が詰まっていていいなと思うけど、現実は甘くないって知っている以上、理想でしかない。
だって幼馴染である以上、色々なことに巻き込まれる確率は高くて、こうして世界そのものを分けられることもあるんだから。
『絶対に叶えることの出来ない
夢を幾つ紡いでも
残っているのは浅い呼吸に
満ちた空だけ
僕らはいつまでも子供のままさ
偽りの仮面なんか意味の無いほどに
だけどその仮面を外した方が
大人になれる気がしてたんだ
夢じゃない 幻想じゃない
嘘偽りない関係などない
誰にだって話せないことの一つや二つ
あるんじゃない 分かってるでしょ
君と僕は似てるから
夢見がちなところとか
あとは隠したいものとか
成功体験が糧になるんだと
誰が決めたんだろう
失敗は成功のもとって言った人は
失敗したのか?
僕らはいつまでも子供のままさ
深く被ったフードで隠せないほどに
だけどその視界を開けた方が
大人になれる気がしてたんだ
隠したい 守りたい
自分の身体も心の中も
誰にだって忘れたいことの一つや二つ
あるんじゃない 分かってない
君と僕は違うから
暇な時間の過ごし方
あとは知らないフリをしていたかった
許せないことじゃない?
僕が君についた最後の嘘は
誰にだって信じたくないことの一つや二つ
あるんじゃない 君もでしょ?
君と僕は似てるから
そうやって突っぱねてさ
大人になれる気がした』




