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俺の君への鎮魂歌  作者: 136君
33/49

♪33

 今日も今日とて俺の部屋。いつものようにノートを受け取って、それを写す。そんないつも通りの生活。その生活の縁に混ざっているのが桜花だ。


 今日は遅くなるって連絡があったので、多分学校の友達かなんかだろう。友達付き合いをしてくれることは、俺にとっても救われた感じになる。


「今日ね、体育祭の打ち上げがあったの。」


そう、桜花が話し始める。いつものように俺のベットの上。寝転んで漫画を読みながらだ。


「なんか、あのノリ嫌いやなって思って。とりあえず、その場のノリに合わせてたけど、疲れた。」

「そらそうやろ。アイツらは自分のことしか見えてないんやから。」


クラスで浮かないように偽っているヤツら、そいつらのノリはガキっぽくて、ただ五月蝿いだけ。そんなのにこっちが合わせなあかんのが問題やねんけど、それを合わせないと白い目で見られる。よく出来た社会だ。


「それで思ったの。やっぱり、彪河といる時だけが、何も気を遣わずに自分でいられるんだなって。やから、私から離れていかないでね。」

「当たり前だろ。桜花は大切な幼馴染だ。」


桜花は俺の方を見てニコッと笑う。俺も笑顔を返しておいた。


『いつもの生活の隙間に

 君のカケラが入り込んできて

 僕の鼓動をまた速くする

 君は僕と一緒にいることが

 落ち着くって言ってたよね

 でもね、僕はその逆なんだ


 もう二度と戻れない夏が

 始まるそんな予感がした


 疲れた心を癒すのは

 君との何気ない会話と

 過ごす時間だけ

 忘れた言葉の端っこには

 いつも君のカケラがそっと

 横たわってる



 いつもの生活の隙間に

 君のカケラが流れ込んできて

 僕の手でそれを抱きしめる


 もう二度と戻れない春が

 始まるそんな風が吹いた


 壊れた歯車外れないように

 またもう一度回ると

 そう信じてるから

 言葉には愛をのせて飛ばそう

 君のカケラに命

 吹き込むように



 ひび割れたビー玉を覗けば

 歪んだ心がそのまま

 映し出されるようで

 僕は逃げそうになって

 君の答えが この奥にあるなら

 僕はこの運命も受け入れる


 疲れた心を癒すのは

 君との何気ない会話と

 過ごす時間だけ

 隠した心はそのままにして

 今はただ君を

 癒してたいから

 君のカケラをそっと

 綺麗にするから』

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