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俺の君への鎮魂歌  作者: 136君
32/49

♪32

「やっぱ無理か〜。」


今日も今日とて俺の部屋。俺から告げられた言葉に桜花は膝から崩れ落ちた。


「しょうがねぇだろ。玄関のドア握ったら手震えたんやから。」


俺はこの部屋から出ることはギリギリ大丈夫だ。トイレに行かなあかんし、飯も食わんとあかんから。でも、玄関となったら別。また、あの自己肯定欲と集団にいたい欲にまみれた世界の中に放り出されるのだから。


「まあ、私はどこにいるかより、誰といるかの方が大切だけど。」

「っ…」


またこんな思わせぶりなこと言う。いつもいつもそんなこと言っているから、俺を困らせるんだ。


「おい!それ、俺じゃなかったらどうなるか分かってんのか?」

「彪河だから言ってんの。私は『はいどうぞ』ってしてんのに、彪河がヘタレやから。」


そう言って、桜花は鞄をゴソゴソ。そして、今日の分のノートが出てきた。


「ありがとうございます!桜花様!」

「やめろ!その言い方!」


桜花からノートを受け取って、今日のページを開く。その間は、桜花は俺の本棚を漁っている。てか、この部屋に来すぎて全部2周はしてるやろ。


「なんか欲しいやつあったら持って帰ってええで。」

「んーん。ここで読むことに意味があるから。」


『おはようとまた明日

 2つ繋げて今日も一日が生まれる

 なんて結局のところどうなんだい?

 クラクラってする衝動

 見損なったよ他の誰かに流される

 閉じこもったままの世界で


 間違えた 笑い転げた

 青春なんて言葉は遠いけど

 君の手を 握り返したら

 どこかに連れてってくれるような気がして


 誰といるかが大切だから

 君のことを選び続けるよ

 I'll just follow you 君となら

 どこにでも行ける気がして



 明日までの宿題は

 最初のページすら書き込まれていない

 つまりやる気が無かったってこと

 どうせ世の中0か1

 真面目なんてほんのひと握りしかいない

 じゃあ僕は溢れた人だね


 諦めて 何かを捨てて

 大人になってく僕たちは

 傷つけて それを治せば

 どこかに飛んで行けるような気がして


 立ち止まるのに飽きてしまったから

 君の影を探し続けるよ

 I'll just follow you 君となら

 なんでも見える気がして



 突然降る夕立に心が曇ろうとも

 君の足跡がかき消されないように

 だいぶ離れちゃったしって諦めないから

 その背中を間違えることはないから


 間違いだらけのこの世界の中で

 君と2人で笑い合えたら

 I'll just follow you どんなときも

 君の姿を夢に見る

 笑わないでよmy lyric』

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