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拝啓姐さん 好きでした

作者: 匿名希望

 姐さんと私は7年前にSNSで出会いました。当時私は中学生で、不登校でかつ鬱病を患っていました。そして姐さんはSNSを始めたときの初期のフォロワーさんでした。


 SNSを始めた当初、私は大人しい投稿をしていたのですが、SNSになれるにつれ過激な発言も増えました。大人しいフォロワーは減り、過激なフォロワーが増えました。そんな中、姐さんは始めたてのときと同じように絡んできてくれて、それだけでも嬉しいのに相談に乗ってくれたり私のSNSのアイコンを描いてくれたり変わらずに優しくいてくれました。姐さんがずっと側で変わらず接してくれたのがどんなに嬉しかったことか。そのうち姐さんの優しさに絆されて学校にも徐々に行くようになり過激な発言も減っていきました。


 そうして姐さんと接しているうちでしょうか。私は姐さんに惹かれていることに気付きました。顔も見たことありません。ただその優しさに惹かれたのです。ですが、勿論ただのSNSの関係です。好きになっても、冗談のように告白することはあれど、本気でアタックすることはありません。


 そんなある日姐さんからある告白をされました。


  『私、婚約者が出来たんだ』


 驚きました。全くそんな兆候なかったんじゃないですか。婚約者がいるんだったら、私はどう頑張っても勝てる訳がありませんか。勝つ訳にもいきません。だからこそ私はここで初めて失恋を経験したのです。好きだった気持ちに蓋をしたのです。そうして何年も好きだったことを悟られることなく今の今まで仲良くしてきました。


 そうして半年前姐さんは結婚しました。幸せになって欲しい。良かったね。と心から思いました。ですが、何処か私の心は痛かったんです。そう、やっぱり私は7年間ずっと姐さんのことが好きだったんです。そう簡単に好きの気持ちを忘れることなんか出来なかったんです。


 この文章を書いているのは理由があります。そう。もう姐さんが結婚して半年経つのです。完全にこの気持ちを断ち切る必要があるのです。私はこの文章をもってきっぱり諦めたいと思います。そしてきっぱり諦めた私は今度こそ声を大にして心からこの言葉を送りたいと思います。


  『姐さん結婚おめでとう!!!』



(追伸)

この文章は衝動的に書いたものです。フィクションではありません。姐さんには絶対バレませんように。

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― 新着の感想 ―
[一言] 誰かを好きになる気持ち、そしてそれが叶わなかった時のつらさ。 読んでいて、自分も過去の恋愛を思い出すようでした。 きっと姐さんはとても素敵な方なんでしょうね。 好きだという気持ちを伝えなかっ…
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