ドラム(子どもを食う怪物)
私が小学1年の時。
最初に小学校に行く時に母親が
世慣れたしっかりした上級生の子供に、私の事をよろしく、と頼んだ。
そいつは笑顔で「いいですよ」と言って引き受けた。
しかしこいつがとんでもないワルで、ニタニタ笑いながら殴ってきて、
釘で私のランドセルを傷だらけにした。
マッチであちこちに火を付けて、「裏で火が付いてたから消しといた」
と工場の大人に言うような図太い悪ガキだった。
学校を休むこともできず、母親は異常で、私が相談する相手はいなかった。
そんな時、夢の中でドラムに出会った。
丸い顔のワニ。
正面から見ると楽器のドラムに目と口が付いている形状。
「やあ、君はあのいじめっ子のことで悩んでるんだろう?
私ならどうにかできるよ」
「あいつをどうにかしてくれるならそうしてくれ!」
「ではまず私に名前を付けてくれ。それで君との契約になる」
「じゃあ・・・顔が楽器のドラムに似ているからドラム!」
「ドラムか、いい名前だ。これで私は君の式神だ。では、命令してくれ。
私の行動は君の許可が要るんだ。あいつを食っていいかい?」
「いいよ」
空間に穴が開いた。
あのいじめっ子の悪ガキが笑いながら銃で他の人を撃っていた。
どうやらあいつの夢の中らしい。
ドラムは穴を越えてあいつに迫った。
「何だこいつ!」あいつは銃でドラムを撃った。
しかしドラムの固いウロコは銃弾を通さない。
そのうち銃弾が切れたらしく射撃がとぎれた。
ドラムは短い手足をチョコチョコ動かして迫り、銃を持つ腕に噛み付いて
食いちぎった。叫んで倒れ、遠ざかろうとする悪ガキ。追っていくドラム。
そこで目が覚めた。
あのいじめっ子は学校に現れなかった。
原因不明のショック死。
眠った状態で死んだらしい。
それから何度もイジメを受けるたびに夢の中でドラムに頼んだ。
そいつらの夢にドラムが入っていって食ってしまう。
すると現実の奴らも死ぬ。
中学校は暴力団が暴れてるようなひどいところで通学できなかった。
行くたびにいいがかりを付けられ、ナイフで脅される。
何十人もあの世に送ることになった。
向こうから噛み付いてくるからどうしようもない。
教師も不良の延長であてにできない。
母親は宗教キチガイで相談できない。
母親に命令されて最低のひどい高校に行かされて中学と同じ暗い生活。
高校2年のある日、変質者のホモの大人、高級車の50歳ぐらいの爺いに襲われ、
こっちも命懸けで戦い、相手を殺してしまった。
逃げて警察には捕まらなかった。
正当防衛だが信用できない。警察もワルなので。
夢の中でドラムが別れを告げた。
「君は自分の身を自分で守れるようになった。それでいい。これで契約は終了だ。
私は別の人の所に行く。それじゃあ」
それ以来、ドラムとは会っていない。
手本は映画「IF」、「エルム街の悪夢」




