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序列主義の異能学院  作者: 丹野海里
第4章 集団序列戦in無人島編
113/194

第110話 グループ数の開示

—1—


 翌日、無人島へ向かうバスが発車する。

 乗車人数は運転手の男と教員の鞘師さやし先生を含めて40人。

 オレたちが乗る1号車の後に2、3、4号車と続いている。


千代田ちよだ、昨日は眠れたか?」


「い、いえ、考え事をしていたら朝になってました」


 精神的にかなり削られているのか、隣に座る千代田の目の下にはクマができていて血色も悪い。


 千代田から相談を受けて以来、あえて千代田との距離を置いていたのだがもう少し裏でフォローしておくべきたったのかもしれない。

 とはいえ、オレと千代田が必要以上に絡んでいることが明智の耳に入れば千代田への当たりが強くなることは容易に想像できるため、オレの判断は間違っていなかったはずだ。


 この1号車に明智の熱烈なファン、手駒が潜んでいる可能性も十分に考えられるが明日の今頃は無人島で序列戦が行われている真っ最中だ。


 掲示板の件の犯人が本当に明智であるならば千代田ではなく、暗空に意識が向いているに違いない。


「談笑中にすまないが集団序列戦について大事な連絡があるから聞いて欲しい」


 鞘師先生の呼び掛けで車内の空気が引き締まる。


「たった今、グループ分けの結果が開示された。各自端末内の集団序列戦アプリから確認するように。それと合わせて無人島で購入することができる物資の価格も公開された。こちらも明日までに一通り目を通しておくように」


 無人島で購入できる物資も気になるところだが、まずはグループ分けについて確認しておいた方がいいだろう。

 事前にインストールしておくようにと指示されていた集団序列戦アプリを開き、新着欄をタップする。


【グループ分け結果】

3人グループ・21グループ

2人グループ・38グループ

1人・15人


 思ったよりもソロで臨む生徒が少ないみたいだ。

 序列戦2日目終了までであれば150000ライフポイントを支払えばグループに所属することは可能だが、大金を支払うくらいなら初めからグループを組んでしまった方が手っ取り早い。


 無人島ではライフポイントを消費することが事前に告知されているため、物資の確保にポイントを割く方が賢いと言える。

 人数が多ければポイントの負担もカバーし合える訳だからこの結果は妥当だろう。


「千代田はグループを組んでないんだよな?」


「はい、そこまで友達が多い方ではないので。浅香さんは火野さんと組まれたみたいですし」


 火野が序列6位だから序列9位の千代田とグループを組むことはできない。

 千代田に限った話では無いが女子1人で無人島は厳しい戦いになりそうだ。


「何かあったら気軽に連絡してくれ」


「ありがとうございます」


 オレたちが向かっている無人島について生徒会長の馬場に直接話を聞いたのだが、どうやら人口減少によって無人島となった島を学院が買い取ったらしい。

 毎年、1年生の夏に集団序列戦を無人島で行うことが恒例になっているそうだ。


 それにしても無人島を買い取ってしまう学院の資金力とは一体。


「千代田、1つだけ聞いておきたいことがある」


「なんですか?」


 車内は無人島で購入できる物資の話や船に乗ったら何をするかなど、あちこちで盛り上がりをみせている。

 オレたちの会話に耳を傾けている生徒はいないだろう。


「明智と元の関係に戻りたいと思うか?」


 恐らく集団序列戦が2人の関係にとって大きなターニングポイントになる。

 実際に動きを見てみないと何とも言えないが、今の千代田の気持ちを聞いておきたかった。


「……戻りたいです。私にとって明智さんは憧れであり、目標なので」


「そうか」


 入学式前、学院に向かうバスの中で出会った千代田と明智。

 千代田にとって自分と真逆の性格を持つ明智の姿は大きな存在として映ったのだろう。


 千代田の複雑そうな表情がバスの窓に反射して見えた。

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