第12話 能登!温泉旅館は大わらわ
ゴールデンウイークの真っただ中、つぼみ・沙奈・アリスは石川県の能登地方に観光へ行っている。説明しよう。石川県は、東西約100km、南北約200kmと南北に細長い形状をしている。県南部の加賀地方は西側に日本海の直線的な海岸線が続き、東側に両白山地の山々が連なる。南東部には県内で最高峰の白山がそびえる。県北部の能登地方は日本海に向かって北東方向に突き出た半島となっている。このため県全体の海岸線の総延長は約580kmに及ぶ。気候は日本海側気候型である。西寄りの風が日本海を流れる対馬暖流の上で水蒸気を蓄えて雷雲となり、両白山地に当たって降水をもたらすことが多い。都道府県別の年間降水量は5番目に多い。特に冬は北西からの季節風が続くため降水量が多く、山間部は豪雪地帯となっている。降雪時に雷鳴を伴うことが多く、この現象は鰤が獲れる時期と重なることからブリ起こしと呼ばれている。 県民人口は約110万人である。都市別では金沢市が最多の約46万人と約40%を占める。次いで多いのは白山市と小松市のそれぞれ約11万人であり、金沢市を中心に県南部の加賀地方に人口が偏在している。金沢市の人口は、北陸地方では新潟市に次いで2番目であり、北陸経済の中心地の一つとなっている。 2005年の従業者数約60万人のうち約65%が第三次産業に、約30%が第二次産業に従事している。特徴としては、第二次産業の中では製造業の割合が高く、また製造業の中でも従業者の過半数が一般機械や電気機械などの機械関連で働いていることが挙げられる。1人当たりの生産用機械器具製造業出荷額では全国1位となっている。 江戸時代に加賀国、能登国、越中国を領地としていた加賀藩は学問や文芸を奨励したことから、城下町の金沢を中心にして伝統文化が興隆し、今に受け継がれている。金沢市では能楽の加賀宝生、織物の染色技法である加賀友禅、蒔絵を施した金沢漆器、茶道具に用いられる大樋焼などが伝わる。その他、輪島市の輪島塗、加賀地方の九谷焼など芸術性の高い伝統技術が継承されている。人口当たりで見た日展や日本伝統工芸展の入選者数は全国1位となっている。また、全国47都道府県で唯一、太平洋戦争で空襲を受けていない。 石川県を訪れる観光客は2010年で約2,150万人と見られ、このうち約820万人が金沢市周辺、約680万人が能登地方、約660万人が加賀地方を訪れたとされる。主要観光地で利用者数が多いのは、金沢市では兼六園、金沢城公園、金沢21世紀美術館、ひがし茶屋街、能登地方では輪島市の輪島朝市、七尾市の和倉温泉、能登食祭市場、羽咋市の気多大社、同市と宝達志水町に跨る千里浜、加賀地方では加賀市の山代温泉、山中温泉、片山津温泉、小松市の粟津温泉、木場潟公園、白山市の白山比咩神社などである。石川県の名称は加賀地方にあった石川郡に由来し、さらに石川郡との命名は、本県最大の河川手取川の古名である「石川」に由来する。1872年、金沢県庁が石川郡美川町に移転した際、その郡名により石川県と改名された。翌年、県庁が再び金沢に移転した後も県名はそのままで現在に至っている。なお、金沢も市制施行前である当時は石川郡に属していたため、県庁所在地と県名に不整合はなかったといえる。
「あれが千枚田ね!」
「田んぼが重なっていて、まるで段々畑のように見えます」
説明しよう。白米千枚田は、能登半島北岸を走る国道249号と日本海との僅かな崖地に作られている。土地自体は肥えており肥料は通常より少なくてすみ反当たりの収穫量は2.6石程度である。1638年頃に作られた谷山用水が利用されている。かつては、田の下の土地で製塩が行われていたが海岸の浸食で塩田が水没し、現在は行われていない。 田植え・稲刈り時には広くボランティアを募って作業を行っている。また、日本海に向かってなだれ落ちるような美しい景観は、能登の観光スポットともなっている。白米千枚田を眺めたり、
「ここは、塩の名産地よ」
「能登の塩、私のスイーツにも使ってみようかな」
揚げ浜式塩田を見てみたり、と初めての能登を満喫している。
その頃、七尾市の和倉温泉には、怪盗トリオのアルファとデルタが潜入している。説明しよう。七尾市は、能登半島の中央部に位置し、富山湾、七尾湾に面し、市域には能登島を含む。2004年10月1日、市町村合併により新市制の七尾市が発足した。「七尾」の名称の由来は、七尾城のあった山の7つの尾根からと言われる。また、和倉温泉は、全国有数の高級温泉街として知られ、七尾湾に面して旅館が並ぶ。また、能登観光の玄関口でもあり、海のレジャーゾーンで知られる能登島にも近く、七尾市街にもフィッシャーマンズワーフなど見所がある。毎年1月と8月に花火大会、6月に能登よさこい祭りが開催され、宿泊客や地元の人々でにぎわう。
「あれが、北陸有数の温泉地・和倉温泉ですわ!」
「2120年には満喫できないであろう湯めぐりを楽しもうじゃないか!」
すると、二人はかの有名な大型旅館へとたどり着く。
「あら、ここは和倉温泉で最も人が集まりそうな場所『能登屋』ですわ!とにかく行ってみますわよ!」
「入ってみよう!」
アルファとデルタは、能登屋へと潜入する。
「申し訳ございませんが、必要なお金を払いませんと入浴できません」
「そんなこと、どうでもいいですわ!」
「さあ、入ろうぜ!」
「ちょっと待ってください、お客様!」
従業員の制止もむなしく、アルファとデルタは能登屋を支配することに成功する。早速、二人は魔獣の生成に取り掛かる。
ちょうどその時、つぼみたちも能登屋を訪れてきた。
「ここが、有名な旅館・能登屋ね!」
「ん?何か書いてある」
「『本日 貸切中のためご利用できません。またのお越しをお待ちしております』と表記してあります」
どうやら能登屋は閉鎖されている。
すると、そこにアルファとデルタが現れる。
「あら、またお会いすることができて光栄ですわ」
「本日の魔獣はこちら!じゃじゃーん!キッチンの魔獣だ!」
デルタの合図で、鬼の魔獣が現れた。
「さあ、変身よ」
「うん」
つぼみ、沙奈、アリスはプリンセスミラーでドールプリンセスに変身する。
「ピンク・ジュエル・パワー!」
「ブルー・ジュエル・パワー!」
「イエロー・ジュエル・パワー!」
「ドレスアップ!」
「愛のプリンセス・ラブリーピンク、見参!」
「水と氷のプリンセス・アクアブルー、見参!」
「花のプリンセス・シトラスイエロー、見参!」
「私たち、プリンセスドールズ!プリンセスステージ、レッツスタート!」
プリンセスドールズが現れると、
「鬼のパンツは いいパンツ」
「強いぞ 強いぞ」
「トラの毛皮で できている」
「強いぞ 強いぞ」
「5年はいても 破れない」
「強いぞ 強いぞ」
「10年はいても 破れない」
「強いぞ 強いぞ」
「はこう はこう 鬼のパンツ」
「はこう はこう 鬼のパンツ」
「あなたも あなたも あなたも あなたも」
「みんなではこう 鬼のパンツ」
魔獣は小鬼だと思われる手下たちを連れてきた。
「敵が増えてきた…」
苦戦するプリンセスドールズだが、チララが何かを思いつく。
「鬼は外」
「福は内」
「ぱらっ ぱらっ」
「ぱらっ ぱらっ」
「豆の音」
「鬼は こっそり」
「逃げていく」
「鬼は外」
「福は内」
「ぱらっ ぱらっ」
「ぱらっ ぱらっ」
「豆の音」
「速く おはいり」
「福の神」
なぜか節分の歌を歌うチララ。
「いいか?手下たちを追い払うんだ!」
「分かった!」
プリンセスドールズは手下に向かって攻撃する。
「ハート・シュート!」
「ダイヤモンド・シュート!」
「フラワー・シュート!」
「鬼は外!」
「福は内!」
すると、手下たちは次々と消えていき、魔獣の力もみるみると消え失せていった。
「今がチャンスだ!」
「うん!」
プリンセスドールズは、ルビー・サファイア・シトリンのマジカルストーンをそれぞれのプリンセスミラーにセット。その力をプリンセスバトンロッドに授けると、
「プリンセスステージ、ライブスタート!」
マジカルストーンでパワーアップしたプリンセスドールズによる魔獣の浄化がはじまった。
「Shining! 輝きを」
「いっぱい集めて」
「そのボルテージを」
「高めていこう」
「ここからまた始まる」
「私たちの物語」
「夢を叶えてみせる」
「絶対」
「Star Light Stage」
「ときめいて」
「アイドルになっちゃおう」
「恥ずかしがらずに」
「Star Light Stage」
「一緒に」
「盛り上げていこう」
「一体感を高めて」
「Stardom!」
「今こそ、心を一つに!プリンセス・トリニティ・ストリーム!」
プリンセスドールズがそれぞれのシンボルマークを描き、魔獣に向かって放つ。すると、魔獣は跡形もなく消えていった。
「ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」
とチララはマジカルストーンの気配を察知した。必死でマジカルストーンが落ちていく方に行くと、
「キャッチ!」
とチララがマジカルストーンを回収することに成功した。それをつぼみのプリンセスミラーに認識して、
「ベリル。ブライトグリーンに輝くマジカルストーンだ」
「それではまた次回、輝く世界でお会いしましょう!プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」
プリンセスドールズが勝利宣言する一方で、
「もう!また負けちゃったんじゃないの!」
「覚えとけよ!」
アルファとデルタはこう嘆いて、どこかへと去っていった。
その後、蘭と琴音、カレンとプラチナも能登屋へとやってきた。
「みんな、待ってたよ」
「お待たせ」
「今晩はここに泊まろう」
「うん!」
説明しよう。能登屋はつぼみたちの北陸旅行二日目の宿なのだ。プラチナの計らいによって、つぼみたちはここに泊まることになったのだ。
「さて、ここは温泉旅館なんだから入浴しようか」
「分かったよ」
つぼみたちは大浴場に向かう。
そこには、七尾湾が一望できる展望風呂があった。説明しよう。七尾湾は、狭義には鳳珠郡穴水町恵比須崎と七尾市能登島町勝尾崎を結ぶ線から、七尾市能登島勝尾崎と七尾市観音崎を結ぶ線に囲まれた海域である。日本海に通じる。早速、つぼみとカレンは風呂につかってみる。
「いい湯加減ね!」
「暖かい!」
「あっ、夕日が見えてきた!」
「綺麗だね!」
夕暮れとともに露天風呂に癒されているつぼみとカレン。
また、別のフロアにある女性専用の大浴場には、沙奈とアリス、蘭と琴音がいる。
「いい眺め!」
「まるで竜宮城にいる気分です」
「タイルが鮮やかね!」
「斬新なデザインの天井とガラス越しに広がっている七尾湾がマッチしているわ」
みんな、能登屋の温泉で心も体もリフレッシュしたようだ。
浴場を出た後、つぼみたちは自分たちの部屋へと戻る。説明しよう。能登屋での部屋割りは、つぼみとカレン、沙奈とアリス、蘭と琴音の組み合わせの二人部屋である。ちなみに、プラチナは一人部屋である。
「お待たせしました。春の御膳でございます」
「筍と能登で獲れた山菜のてんぷらに、鯛といさざを中心とした旬のお刺身盛り合わせが来たわ!」
「では、いただきます」
「いただきます」
つぼみとカレンは春のごちそうを食べる。
「おいしい!」
「春を感じるわ!」
二人は春の味覚に思わず大喜び。
すると、そこにもう一皿が出てきた。
「お待たせしました。能登産の塩を使ったバニラアイスクリームです。では、ごゆっくりどうぞ」
「溶けないうちにいただきます」
「いただきます!」
今度はアイスクリームを食べる。
「冷たくて、しょっぱくて、おいしい!」
「アイスクリームの甘みの中に塩が混ざっているなんて、何というハーモニー!」
アイスクリームを舌鼓したつぼみとカレンだった。
陽が沈み、月が昇ってきた。
「月、綺麗だね」
つぼみが満月を眺めていると、
「人間界とおとぎの世界がつながるのは満月の夜だけ。しかも、曇りのない夜空に扉が開かれるよ。月が大きければ大きいほどつながりがよくなるの」
カレンは、おとぎの世界のことについて語る。
「カレン、パパとママに会いたいの?」
「うん。でも、ママから『個性が確立してプリンセスとしての自覚や実力が一人前になるまでは、よほどのことがない限りおとぎの世界に帰ってはいけない』と言われいてるの」
「だけど、本音はパパとママに会いたいんだよね?」
「そう、パパとママとの約束を果たすには、一生懸命頑張るしかないよ」
「だから、がんばっていこう。私たちがついている」
つぼみとカレンは、満月の夜にそう誓った。
「それじゃあ、お休み」
「おやすみなさい」
こうして、二日目は終了した。
迎えた三日目の朝。
「これから金沢に向かう。みんな、準備はいいか?」
「うん」
つぼみたちは、和倉温泉駅にいた。
「さあ、出発」
「金沢へ」
つぼみたちは特急サンダーバードに乗って、和倉温泉から金沢へと向かうのであった。




