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“第一層”

その内設定集作ります('ω')ノ


「グルルガァアア!!!」


「くはっ!はは!!はーっはは!!!啼け!喚け!死に晒せ!テメエら全員殺してやるからかかってこい!」


 ここに来た当初に持っていた棍棒は既にゴミと化し使い物にならなくなった、だから肉体を操作して爪を伸ばし、堕鬼共を切り裂いて突き刺して圧し折った。そうやって殺した堕鬼の背骨や圧し折った骨を使い捨ての武器として使った。


 ああ!殺して殺されて、喰って喰われて、貪って貪りつくされて、何もかもブチ壊して血肉に塗れて狂ったように笑い続ける。最高に楽しくて愉しくてタノシクテ、体が少しずつ変異していっても手を止めずただ殺す為に生き残り続ける。終わらない地獄で飽きもせず戦いに明け暮れる。

 戦いによる弊害か最近意識が朦朧とする。堕鬼を見つけると視界が真っ赤になってただ目の前の存在を破壊し尽せと本能が叫ぶ。壊した後は次の獲物を探して彷徨い歩く。


 段々と理性を失い始めている事が分かる、自我を失えば待っているのは奴らと同じ堕鬼になるという未来。


 だが、もはや……止めることは……できない……


 俺が……俺じゃ………なくな…………る……



















「ん……俺は何をしていた?」


 どうやら倒れていたようで、起き上がりながら何があったかを思い出す。確か本能に意識を呑み込まれて……それで?何が起こった?あれだけ居た堕鬼は何処にも見当たらず、物言わぬ躯と化していた。変異していた肉体は元通りになっており特に違和感はない。


「ウッ……アァア……」


「ん、まだ生き残りがいたか」


 今は、手元に武器もないことだしいつも通り素手で倒すか。


「そい!……ってえぇ~?」


 倒れていた堕鬼に対して拳を振り下ろすと、ボンッ!と地面が爆発して“消し飛んだ”。そんなことは想定してなかったので尻餅をついてしまった。


「これが俺の力なのか?」


 意識が飛んでいた間に何があったかは知らんが強くなったのは理解した。と言うか人間やめた感が凄い。


「そういえば、いつの間にこんなもの持ってたんだ?」


 襤褸になってしまった服のポケットに黒い封筒が挟まっていた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


おめでとうございます。


第一層の堕鬼の殲滅お疲れ様です。


まさか自我を持たない状態で殲滅させることは予想外で楽しませて頂きました。


そのまま、自我が戻らなければ私が処理する予定でしたがまさか“自分の心臓を”引きずり出して自殺したら人に戻るなんて誰が予想できたでしょう!


本当に面白い方ですねあなたは。


あなたが現在居る“牢堕の獄”は三層構造となっています。


第一層は貴方が殲滅した“雑魚”の集まりで、終わることのない戦いを続ける戦場です。


次に、第二層は世界を相手に一人で戦い勝つことが可能な“魔王”が蔓延る強者の墓場です。


最後に、第三層は神を滅し世界を片手間に破壊する“覇王”が存在する地獄です。


現在は、“魔王”クラスが四体、“覇王”クラスは一体だけしか居りません、なので安心してください。


第一層の殲滅出来た貴方なら、きっとこの先の第二層も大丈夫だと思います。


それに、第一層とは違い乱戦ではなく一対一なので幾分か楽でしょう。


貴方が生き残れることを祈っていますよ。


 追伸 不可能を可能にした貴方がもし生きて帰って来れたその時に一度本気で戦いましょう、その時を楽しみにしています。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 へぇ~、面白いじゃん。こんなの言われたらやるしかないでしょ。行先は目の前にある巨大な穴の先にの第二層。そこに居る“魔王さん”に会いに行きますか。


 軽やかに穴を飛び降り底へ向かう。


 意識がなかった時のことを何とかして思い出して戦闘へと生かさなければこの先、生き残り続けるのは不可能だろう。トライ&エラーは得意だ。やってやれないことはない。それに何度でも死ねるなら尚更だろう?


 二十秒後、暗い穴の底に着いた。


 第一層の空は朱殷(しゅあん)色で地面は血を呑み干す渇いた荒野だった。

それとは打って変わって、第二層は先が見えない程に暗く空には月の代わりに光を放つ不気味な瞳が浮かんでいた。目が慣れれば恐らく少しは見えるくらいには明るいが、それでも戦うにはこちらが不利だろう。色々と不安要素はあるが、最大の問題はここが恐ろしいほどに静かで肌を撫でる殺気が何処からともなく襲ってくると言う事だ。


 何かが此処に居る事は分かっているが、生物の気配がまるで感じられない。どうしたものかと考えて一歩踏み出したその瞬間、俺の首が宙に舞っていた。


「はぁ?」


疑問を感じながら回転する視界で首を刈った張本人の姿を確認した


“奴は”生物にあるはずの肉が無く骨だけで出来ていた


“奴は”あらゆるもの切断出来そうな鋭い刃を持ち人骨で出来た大鎌を持っていた


“奴は”星の無い夜を凝縮したようなすべてを呑み込むフードが付いた黒衣を纏っていた


“奴は”摂理を無視した存在


其れ即ち、魂を刈り取る死神そのものだった


壮絶な戦いの火蓋が切って落とされた

次回死神さんの説明書きます!お楽しみに(*'ω'*)

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