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閑話 終わりを与える

初予約投稿。ちゃんとできてるかな?(*'ω'*)

 

 誰かの罪を喰らうことは、その者の持つ罪を背負うことに他ならない。それは、記憶や能力、スキルを喰らっても同じようなことが言えるだろう。ただ能力や、スキルを喰らって自らのモノにするくらいならば大して問題は無い。


 だが、記憶や罪を喰らうというのはワケが違う。記憶を喰らえばその者が持つ能力やスキルを完全に扱えるようになるが、人格を乗っ取られてしまう可能性がある。


 君たちは知っているだろうか。感情移入がし易くなるのは、三人称ではなく一人称だと言われている。


 普段私たちが何かの物語を読んだり見たりする時に、第三者としてでは無く登場キャラクターそのものになって入り込むとそちらの方がより、感情的になるらしい。これはまだ、媒体を通して見ているため大した問題にはならないが、【貪喰】は()()()してしまう為、人格を汚染されやすくなり、自分を見失いやすい。


 さて、ここまで話してきたが何のために俺が喰らってきたモノたちの魂の罪を喰らうのかというと、単純に俺自身のパワーアップに使うためだ。


 罪を犯した魂にはもれなく悲しみや憎しみ、呪いに怒りといった様々な負の感情が纏わり付いている。それは、そいつ自身のモノであったり殺された誰かのモノでもある。確かに、人間の持つ正の感情の方が力はあるのだろうが、人間の本質は悪である。正義や理想はいずれ朽ち果てるが、悪は際限なく膨れ上がり続ける。


 故に、その膨れ上がったエネルギーを喰ったら飛躍的に俺の能力が上がるというわけだ。ただし、その負の感情に耐えきれるかどうかが問題だがな。


 後は、いつまでも怨嗟にとらわれて、次にいけない哀れな魂の救済でもある。いつまでも誰かを呪い続けて、抜け出せなくなった魂たちの全てを喰らい正しい輪廻に帰してやる。


 これは、正義が行う正しい救いではないが、俺が出来る最善だ。終われなくなったものに終わりを与えてやることが、俺にできる救いだ。


 だからこそ、俺がやらなくてはならない。




















「違う!俺はやってないんだ!」  


 血まみれのナイフを持った男は叫ぶ


「殺してやる」            


 亡骸を抱えた戦士は鬼と化した


「誰か!返事をしてくれ!」     


 燃えている街の中、叫び続ける


「頼む、こいつを任せた」 


 子供を抱えた男は誰かに託して息絶えた


「あああああああああああああ!!!!!」


 信じたものに裏切られて狂ったヒト


「これで、終われる」


 正義の名のもとに敵を殺し続け、最後に自分を殺した


「あれは、なんだ……」


 戦う兵士の頭上に降り注いだ核弾頭、一瞬の閃光の後すべては息絶えた


「第ゼロ魔法部隊!一斉掃射!!」


 様々な呪文の後に敵に、色とりどりの魔法が咲き、敵を殺した



 ……すべての後に残ったモノは、焼け焦げた大地に原形を留めない死体たち、兵器の残骸に壊れた町、何もかもが終わっていた。


 あちこちに満ちる呪詛が体と心を蝕み、醜い感情が全てを破壊しろと囁き続ける。


 惨たらしく殺された人格たちが、怒りと呪いを撒き散らしている。そいつらを、喰らって黙らせる。


 そうやってあらゆる世界の怨恨を喰らい尽くして己がモノとする。魂はすべて解放し、輪廻へと旅立たせる。【暴食】の少年や、【時】の怪物もその中に含まれている。


 白紙になった彼らが同じように罪を犯すのなら、その時は容赦しない。魂すら喰らって、本当の終わりを与えてやる。


 此処には、もう用はない。さあ、戻ろう。


 全てを喰らった後にはもう何も残っていない。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 劣化概念【死】【焔】【複製】【時】を奪いました。【貪喰】へ統合されます。

 これにより、【貪喰】は、【死】【焔】【時】を無効化します。

【複製】に関しては所持している物の、劣化した物を複製できるようになります。

 劣化率は1割~9割〈その時の運による〉です。

【死】【焔】【時】に関しては、他の所持者から喰らうことで使用可能になります。

 また【複製】に関しても同様のことが言えます。


『剣術基礎 極』『体術基礎 極』『回避基礎 極』『拳術基礎 極』『身体操作 極』

『超強化 倍率百』を完全習得しました。


 様々な世界の基礎技術を取り込んだため『我流』が作成可能になりました。


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追記:【複製】が何で使えるかというと、【暴食】の時に魂を喰らったからです。本来なら完全に扱える筈なのですが、喰らった中で比較的無事だった道化師の魂に【複製】の力を注いだため中途半端にしか使えません。(道化師に【複製】の能力は今後使えません。まあ、登場予定は無いので特に問題は無いんですけどね。)【時】に関しては、作中でも最高位に位置するため一回の捕食だと足りない設定になっています。ただ、【貪喰】で食べていた場合、一回の捕食で使えるようになるという設定になっています。捕食による習得率の違い的なイメージです。

ちなみに「喰らうもの」で超強化100倍になっていると主人公は思っていますが実際のところ10倍程度にしかなっていませんでした。これも捕食による習得率の違いです。

確かに、主人公が戦ってきた敵は強いのですがあくまでも、人間を超えた程度なので、一度鬼になった主人公と身体能力の差は思いのほかないのです。

超強化100倍が十全に効果を発揮していれば、普通に勝てる程度の敵です。ただし、概念による攻撃がなかった場合。という感じになっています。

まあ、素の身体能力で世界と戦えるほど彼らは強いんですが、作中の鬼はそれと同じくらい強い設定なので、何とも言えないんですけどね。

では、また次話で('ω')ノ

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