ここは、泉です。5
蟹可愛いよ蟹。
蟹の可愛さを堪能して蟹が泉に戻ってしまった。 あとに気がついた…
鋏貸して貰ってねぇ!!
あ~…
仕方ない、また明日あったら貸してくれるか聞いてみよ。
何だかんだで時間も遅くなってしまったし…
温泉入って寝るか。
俺は、裁縫出来る植物たちを持って、タオルが干してある場所まで戻り温泉に入った後に昨日と同じように寝た。
狼の群れが戻って襲って来るのではないか、とか思って警戒はしてたけど結局来なかったので寝た気にはなれなかった。
次の朝、頭がボーッとしながらも朝風呂に入りリフレッシュしているときに足に何かいると思い掬い上げたら昨日の蟹が現れた。
蟹は、俺に掬い上げたられたと同時に腕を伝って肩に乗り首元で喜んでいるようにダンス見たいのを始めた。
やべぇ… めちゃくちゃなついている!!
やべぇって可愛い過ぎんだろ!!
蟹にあったらこんなことばっかり言ってるけど、可愛いんだって!!
変な性癖を持っているわけではない…
断じて違う!!
蟹は、何を考えたのか泉に戻りタオルがある方に行きまで布で出来ているような葉を叩いた。
…?
鋏を貸してくれるのだろうか?
俺は、風呂から上がりタオルの葉で体を拭き蟹に近づいた。
蟹は、大きな鋏で布を叩いた後に触るように俺に指示をしてきた。
…触ればいいのかな?
俺は、蟹の指示通りにたと布に触った。
触ると同時に布の葉が形を変えて服になったのであった…
であった… じゃねぇ!?
なん…な、な、なんだ!?
何で急に布の葉が服に変わったんだ!?
蟹の方に視点を当てるとエッヘン!と言わんばかりのポーズをしてきた。
どうやってそのポーズ取ってんだよ…
まぁいいか…てか、念願の服だよ!!
本当に嬉しい!!
俺は、蟹を思わず抱いて喜んだ。
蟹も一緒に喜んでいるように見えた。
俺は、念願の服を手に入れた。
早速服を着てみたらデザインは、自分の好みになっており赤のTシャツに黒ベースにしたジャケット、ズボンは、動きやすいカンフーパンツになっており自分の武術の邪魔にならないようになっていた。
俺は、蟹にご報告といわず木の実を目一杯上げた。
蟹は、大喜びしてまたダンスをするように動いた。
やっべぇって愛くるし過ぎんだろォォォ!!
服を手に入れて他に何か作ろうと思い昨日取ってきた糸とまだ布がある場所に目をやると針以外なにもなくなっていた。
…え?
どういうこと?
自分の服を見てみると昨日取ってきた裁縫出来る植物たちが全部使われていた。
…あ~、そういうことか。
どういう訳かあの蟹は、自分が触れたものを使い何かを作ることが出来るのか。
スッゴいファンタジーだな…
まぁ、薄々気がついていたよこの世界がファンタジーの世界だってことに…
まだ、人に会ってないのがあれだけど、まぁ… いつか会えるでしょ?
まず、この泉から出ていくにも道具や準備が大切だし、生活を安定させてからそれをやらないと。
あと、二週間は、いるつもりだけどね。
そんな気楽なことを考えていた。
そして、二週間がたった。
そとに出ても大丈夫なほどに食糧と道具も揃えたし、準備万端なんだけど、ある一つ問題が…
手のひらサイズだったあの蟹さんが、今は、俺の腰ぐらいに大きくなりまして…
どんだけデカクなってんだよ!!
びっくりしたよ!!
見るからに日に日に大きくなっていくだもん…
でも、あの愛らしい感じは、抜けてなく、可愛いは、可愛いんだけど…
じゃれてくるときに上に乗っかって来るとこは、マジで死にます。
なんキロあるの!?
百はゆうに超えてるよ!!
そろそろここから出ていくことを伝えようとすると露骨に嫌がった。
なついているのもあるけど、明らかに蟹は、俺の言葉を理解している。
知恵の実の効果だと俺は、思う。
他にも違う実も上げていたために体が大きくなってしまったのだと思う。
蟹も理解していると思う。
自分がついて来ることが出来ないことを…
自分がついていくと今の体が邪魔になり俺の旅の邪魔になると言うことを。
でも、蟹は、俺といたいと思っている…
俺だって一緒にいたい…
俺だってここにいたい…
でも、これじゃあダメなんだ。
俺は、ここがどこなのか知りたいし知らないといけない。
そんな気がするんだ。
そして、蟹は、俺の意思を曲げることが出来ないと理解したらしく泉から出なくなった。
俺は、心配になり何度も呼んだが出てこなかった。
そして、出てこなくなってから2日がたった。
まさかのシリアス…