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ここは、泉です。4

ついにヒロイン登場!(≧∇≦)

 まさか、こんなところに穴があるとは…


 布のような葉があったから取って服にしようとしたが鋏がない…


 なら、千切ればいいと思うでしょ?


 残念な話し、千切れないんですよ… これが!!


 石で削り切ろうとしても出来ない…


 布が切れないんじゃ、服が作れない!


 Oh no!!


 なんだ? 体に巻いてインドだっけ? そんな文化的なみたいな格好しちゃいますか!?


 何か切れそうなものがあればいいんだけど…


 そう思いながら、黄色い木の実、なんか長いから知恵の実でいいか… 知恵の実に手を伸ばしたら、何かカサカサ動いている赤いものがいることがわかった。


 …蟹だ


 小さい蟹だな…


 手のひらサイズの大きさだった。


 育てたら大きくなるかなとそんなことを考えていたら蟹が俺に気づき目があった…


 蟹は、じっとして動かない。


 その蟹は右の鋏が自分の身体と同じくらい大きくかなり鋭くなっていた。


 鋏として使えそうだな…


 捕まえようと手を伸ばしたら蟹は、大きい方の鋏を俺の方に向けて威嚇をしてきた。


 …


 言って聞いてくれるかわからんけど…


「その鋏貸してくれないか?

 その鋏がないと服が作れないんだ。駄目か?」


 こんなところに来てはじめて喋ったな…


 まさか、話し相手が蟹だとはな。


 まぁ、蟹でもいいや。話し相手が欲しかったし。


 流石に寂しい…


 蟹は、木の実、知恵の実をじっと見ていた。


 ほしいのかな?


 俺は、知恵の実を取り蟹に与えてみた。


 蟹は、警戒しつつも知恵の実に近づき大きい鋏で挟み左の小さな鋏の方で千切りながらモシャモシャと食べ始めた。


 可愛い!!


 なんか健気な感じが最高に可愛い!!


 なんて愛らしいんだ!!


 大きくして食べようなんて思ってごめん!!


 蟹の甲羅を撫でた。


 蟹は、此方をチラリとみたあとにどこかしら嬉しそうな感じをして知恵の実を食べた。


 はわわわわわわぁぁぁ~!!


 テンションが上がってきた!!


 可愛い物は、何でも愛でる。絶対に愛でる。


 これは、日本の法律で決められているから不可抗力だ!!(大嘘)


 蟹が知恵の実を食べているところをひたすら愛でながら眺めているところに何か来る気配がした。


 …なんだ?


 数は、五といったところか…


 「出てこい…

 もう場所わかってんだよ。」


 気配がする方向に声を出して威嚇をした。 だが、だが出て来ようとしない。


 …黙りか。


 俺は、蟹を庇うようにして立ち上がり構えた。


 両腕を前に出し正中線上に沿って右腕を顔の前に、左腕を臍の前に、手の形は引っ掻きをする形に、右足を前、左足を後ろ、背中を軽く曲げてイメージを虎。


 多対一のときに使う《木山流 三ノ型 虎牙ノ構え》をした。


 ガルルルルルゥ…


 鳴き声と共に狼が現れた。


 前方向を囲うように移動して真ん中には、片目を何らかの闘いで傷付いたようで見えなくなっているが威厳がありこの狼の群れのリーダーだろ。


 俺は、蟹に目をむけると、逃げ遅れたような感じで怯えてを足に隠れている…


 可愛いじゃぁねぇか…!!


 狼になんか相手している暇はない。


 この蟹を早く愛でたい!!


 今すぐにも愛でたい!!


 速攻で終わらせてやるっ…!!


 俺は、呼吸をいつもの呼吸と違う呼吸に変えて臨戦体制にした。


 狼は、俺が何か変わったことに気づき、警戒してなかなか襲って来なかった。


 俺がピクッと動くとびびったのか少し下がった。


 これなら攻撃する必要もないな…


 俺は、威圧をした。


 ある達人は、威圧だけで相手を気絶させるらしい…


 そんな化け物染みた事出来たら楽なんだろうな~…


 そんなことを考えていたら狼のリーダーが軽く唸った。


 狼は、威圧が決定打になったらしく群れは去って行った。


 フゥ…


 襲って来ないなら最初から来んなよ…


 そして、構えをとき蟹に視線を向けた。


 蟹は、安心したかのように大きい鋏を振り上げダンスしているように見えた。


 可愛い過ぎんだろ、オイ!!


 更に俺のテンションは、高くなってきた。


 蟹は、ダンスに満足した様子で俺の足から離れ知恵の実を食べ始めた。


 やっぱ、可愛い!!


 俺が蟹を愛でるのは、知恵の実を食べ終わり泉に戻るまで続いた。


ヒロインは、蟹でした!!

女の子来ると思った?

残念でした!!

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