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夏の薫り  作者: 剣一
11/26

第10話

やっと10話まで来ましたよ…長かった…


今回の話も読んでって下さい(いや…ほんと…暇な時でいいんで…



「はい…じゃあ、今日は終わりです。今度の授業の宿題忘れないでね。気をつけ…はい、礼…」

先生の挨拶が終わると同時に授業の道具を片付けていく。

「おぃ、隼人〜今から一緒に飯行かない?」

隣の席の男子が話しかけてくる。

「ごめん。今日これから友達と待ち合わせあるから。本当にごめん…じゃあもう帰るね。」

僕は上着を羽織り、席を立つ。

「分かった〜また今度な〜」

「うん。じゃね。」

僕は1人で駅へと向かって行く。

なぜここまで急いでるかと言うと、今日は海、春華とクリスマスパーティーをする予定があるからだ。

待ち合わせ時間まで少し余裕がありそうなので歩くスピードを少しゆっくりにした。

場所は僕の家だ。塾で遅くなる僕のために2人が開始時間を遅らしてくれた。


待ち合わせの地元の駅に行くと、2人はもう待っていた。海はファーストフード店の箱そして春華はケーキの箱を持っていた。

海がチキン、春華がケーキそして僕がその他の食べ物類を担当している。これが僕達のクリスマスパーティーの形なのだ。

「ごめん、待った?」

と僕が聞くと

「いや、大丈夫今来たとこだよ。」

「塾お疲れ〜さぁ行きましょ。」

と海と春華が言ってきた。

「じゃあ、行こうか。」


少し家に向かって道を進んでいると

「隼人、勉強どうよ?」

と海が聞いてきた。

「まぁ〜頑張ってるよ。」

「馬鹿なりに?」

春華の声が聞こえているのは気のせいだろう…

「そっか。無理すんなよ。」

「あぁ…海、ありがとな。」

「シカトするなぁ〜!!」

春華がそう言うのと同時に僕達は笑った。


「ただいま。」

僕は家のドアを開けて入る。

「お邪魔します。」

「お邪魔しま〜す。」

2人とそのまんま食卓に行く。僕はキッチンに行き、塾に行く前に用意しておいた物を冷蔵庫から取り出したりしだす。

「隼人〜このサラダ運んでいいのか?」

スープを温めている僕に海が話しかけてきた。

「あ、うん、お願い。」

「隼人〜ケーキ冷蔵庫に入れるよ〜」

食事の準備ができるまではこんな感じでバタバタしていた。そして準備ができたテーブルの上にはとても豪華な料理が揃っていた。

その料理とは僕が作ったサラダ、クラムチャウダー、フライドポテト、パスタそして手作りのフランスパンを切ったのには色々な物が乗っている。それに海が買ってきたフライドチキン。そして春華が作ったケーキが冷蔵庫に入っている。

「用意できたし、食べるか。」

テーブルを確認し、俺が言う。

「よっし!!」

「お腹減った〜」

海と春華がすぐに椅子に座る。

俺も少し遅れて椅子に座る。

「じゃあ…メリークリスマス!!」

俺がそう言い一呼吸置く。

そして


「いただきます。」

「い〜ただきま〜す。」

「いっただきますっ。」


みんなで食べ始めた。みんなでいると話は尽きない。

僕と海はガツガツという擬音が聞こえてくるくらい食べる。

「あんたらもうちょっと落ち着いて食べれないの?」


ガツガツ


「……。」


ガツガツ


「………。」


ガツガツ


「シカトしてんじゃないわよっ!!」


「いただきっ」

ヒョイ

「あぁ〜!!それ私のっ!!」

その時玄関のチャイムが鳴った。

「ごめん、ちょっと行ってくる。」

小走りで玄関まで行き返事をする。

「は〜い。」

そこから返ってきた声は予想外の声だった。

「あ〜隼人君。薫で〜す。」

俺は急いでドアを開けて、玄関内に薫さんを入れる。

「どうしたんですか?」

「メリークリスマス〜!!」

「あ、メ、メリークリスマスです。」

「よろしぃ。」

薫さんが満足そうに頷く。

「で…どうしたんですか?」

「今日は隼人く…ん?あれお客さん来てた?」

玄関の海と春華の靴に薫さんは気づいた。

「あ…はい。友達とパーティーやってたんすよ。」

「あ…ごめん。じゃあまた明日でも来るかな。」

「そうですか…わざわざすいませんでした…」

「気にしない、気にしない。じゃあ、隼人君、おやすみ〜」

「おやすみなさい。」

薫さんが帰ったので、僕は戻る。

「遅かったな〜」

海が早速聞いてきた。

「薫さんだよ。」

と答えると

「見に行きゃ良かった…」

海は舌打ちをしている。

「薫さんって?」

分からない春華が聞いてくる。

「いや、隣にいる人だよ。」

「ふむふむ。」

そこで薫さんの会話は途切れた。

「さ〜てケーキ食べますか〜」

春華が満面の笑みを浮かべている。

春華手作りのケーキはとても美味しかった。普通の料理の腕は知らないけど、お菓子はとても上手だと思う。

僕が冷蔵庫から持ってきたのを切り分けて、食べ始める。

「春華、これ美味しいね〜」

「うん、美味しい。」

「そりゃ〜春華ちゃんの最新自信作ですから〜」

笑い声が途切れはしなかった。


「さぁて…恒例のプレゼント交換しますか?」

食べ終わったのを見計らい、海が言った。

ちなみに恒例のプレゼント交換とは毎年このクリスマスパーティーの時に互いのプレゼントを用意して渡すのだ。2人に渡すので、あまり無理して高いものは買わないという約束がある。

今年僕は海と春華にストラップを用意していた。

「じゃあ、俺からな。」

海がスッと立ち上がり

「はい、これは春華へ。で、こっちが隼人へのプレゼント。メリークリスマス。んでこれからもよろしく。」

「ありがとう。」

春華と僕は海からプレゼントを受け取る。

「次、僕ね。はい、海これからもよろしくね。」

僕は海にプレゼントを渡す。

「で、こっちが春華へ。春華これからもよろしく。」

春華にプレゼントを渡す。

「じゃあ、私の番ねっ。はいっこれが海。こっちが隼人。これからも仲良くしましょうねっ」

春華が海と僕にプレゼントを渡す。

「開けても…」

「いいんじゃね?」

「うんっ」

春華


春華からのプレゼントはネックレスだった。

「春華……お前…これ、値段高くないのか?」

海が恐る恐る尋ねる。

中身を確認すると、高そうだった。

「それ高いと思う?」

「うん。」

「当たり前だ…」

僕と海がほぼ同時に答える。

「良かった〜それ私が作ったんだよ〜」

「えぇぇぇ!?」

2人が同時に叫ぶ。

「それひどいなぁ〜材料買って、作ったんだよ〜まぁ焼くのに学校の美術室かりたけどね。」

「いや…かなりすごいよ。本物かと思った。」

海が驚きの声を上げる。

「うん…すごい、上手いな。ありがとう、春華。」

僕も本当に驚いた。それくらい春華の作品は凄かった。

「もう、私のはいいから、隼人の見ましょ。あっ…でも私の付けてね。」

そう言いながら、春華は僕のプレゼントを開けてった。

「じゃあ、俺も…ん、ストラップか。」

「可愛い〜隼人にしては良いものじゃない〜」

「う、うるせ〜な。海のプレゼント開けようよ。」

海のプレゼントは帽子だった。

「かっこい〜海ありが」

「海〜!!!!どういう事よ!!説明しなさいっ!!」

僕の海への言葉を遮った春華の目の前には大量のお菓子が置いてあった。

「ん?いや〜春華、最近体重の事気にしてたから〜」

「気にしてる人にこういう物を送る?」

かなり春華はきている。

「結構その量は高かったんだぞ。」

「……海?」

「ハハハハ、ご、ごめんって。」

「ブッ…ワハハハハ〜腹いてぇ〜」

堪えきれなくなった僕と海が吹き出す。

「あんた達〜」



こうして僕達のクリスマスは過ぎていった。

しかし、この年のクリスマスは僕にだけもう1日用意されていた。




今回は番外編に近い形ですが、次話からは薫さん出しますよ〜

本文で次の話に繋げる雰囲気の部分があるので、どんな話か予想はつくでしょうけど……




では、次回も楽しみにしていて下さい。





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