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彼女の体臭が気になる

作者: ロミ
掲載日:2026/05/18

数ある小説の中から選んでいただき、ありがとうございます。

前作の短編コメディー「私の体臭が気になる」の続きです。単体でも読めますが。前作を読んでいただいた方がわかりやすいです。今回はジャンルを恋愛にしました。

「なー。何か匂わん?」

「ん?臭い?ごめん俺、昨日ニンニク食べたわー」

「お前えが臭いのはいつものことだけど、その匂いじゃない。嫌な臭いじゃなくて、甘いような、もっと嗅ぎたいような匂い」

「ん?・・・(周りの匂いを嗅いでいる)。そんな匂いしないけどな」


 取引が近いので、親友と会社で資料確認をしている時。一瞬ふわっと匂い、辺りを見回した。

 広いワンフロアーに、机が並んでいる開放的なオフィス、端の方には、休憩所と談話室があり、女性社員数名が休憩していた。


 甘いような、しびれるような匂い。

 あえて言うなら、夜中に仕事から帰ってきて、自宅の玄関を開ける前に、ふと空を見上げてら、月が綺麗だった匂い。

 うん、例えが解りずらい。あー俺にも、わからない、癒されるような、焦がれるな匂い。


 食べ物の匂いじゃないんだよな、何の匂いだろう。俺にとっては好ましい匂い。


「ハ~。好きだな。この匂い。何の匂いなんだろう。一瞬しか匂わないから、原因が尽き止められないんだよな」



 俺は、32歳。社長。

 大学在学中より、親友を巻き込んで二人で会社を立ち上げて12年。

 会社も安定し社員も増え、最近、株式上場した。

 私生活でも社長の肩書と、高身長、母親ゆずりのきれな容姿のおかげで、女に不便したことはない。

 まあ、来る者拒まず、去る者追わず。まだまだ恋愛も結婚もするつもりはない、アラサーだ。





 俺は今、明後日に開催される公開デモンストレーション会場に来ている。

 これまでイベント会社とzoomミーティングを繰り返し、ようやくここまで辿り着いた。


 今日は会場のチェック、最終確認ため、会場内を歩いていた時、ふわっと甘いような、しびれるような匂いを嗅ぎ取った。


 あーこの匂い、時々一瞬だけ匂う、あの匂いだ。あーこの匂い、めっちゃ好き。何処だ?何処から漂っている?


 俺は、匂いに誘われるまま、ふらふらと会場の入り口にたどり着いた。

 そこには、イベント会社のジャンバーを着た、20台後半の女性が、荷物の搬送をしていた。


 あーこの人だ。この人から匂ってる。なんていい匂いなんだ。彼女の使っているデオドラントの匂い?香水の匂い?知りたい、俺も欲しい。


「すいません。突然声を掛けて。今時間いいですか」


 彼女は俺に声かけられ、驚き、困惑した表情を浮かべ、小さく身を縮めた。

 俺が声をかけた瞬間、ふわっと俺の好きな匂いが広がった。

 俺は、彼女が委縮しないよう、できるだけやさしく質問した。


「突然ですいません。失礼承知でお伺いしますが、あなたが今使用している香水のメーカーを教えていただけませんか?けして怪しい者ではありません。私はこのイベントを依頼した会社の社員です。あなたの使用している香水の匂いが気になって、買ってみたいので、教えてほしいのです」


「・・・・・。香水?私、香水は付けていません」


「付けていない・・・・・。教えたくないのでしたら、無理にとは言いませんが・・・。支障がないのであれば教えてください。教えて下さったら、何かあなたが欲しいものプレゼントしますので」


「いや、いや、私本当に香水付けてなくて、ごめんなさい」


 これ以上食い下がっても、教えてくれないだろう。とても名残惜しいが、今は会社の大事なイベントの最終確認の為に来ているんだ。ここは一旦引こう

「・・・・そうですか。突然失礼しました」


 俺は後ろ髪を引かれながら、その場を離れた。

 だが、どうしても彼女の匂いが気になって、気が付けば、彼女を目で追ってしまう。


「お前、さっきから何見てるの?・・・・。ん?イベント会社の女の子?。今までの女とタイプ違うじゃん。珍しいな、お前が仕事より女に意識が持ってかれてるの初めて見たわ。だが、女の事は、この仕事が終わってから、口説けはいいだろ。今は仕事に集中、集中」

 共同経営者の親友に諭され、その日は仕事に集中した。。




 仕事も無事に終わり、自宅に到着したのは夜になていた。ふと空を見上げたら、月が綺麗だった。

 あの甘く、しびれるような匂いを思い出す。どうしても、明日も嗅ぎたくなって。


 重症だな、ずーと彼女の匂いの事を考えてる。あの匂いを嗅いで癒されたい。あの匂いを独り占めしたい。ずっと一緒にいて欲しい焦がれる思い。こんな感情が、俺にもあったなんて。


 その夜、俺は遅くまで、どうやったら、明日も彼女に会えるのか、親しくなれるのか計画を練った。






 翌朝、俺は朝一から早速行動に移した。

 イベント会社の本社に、最終ミーティングの名目で乗り込んだ。

 昨日、彼女が荷物を搬送していたことから、彼女の所属は、物品管理部だろうと当たりをつけ、在庫の確認の為、企画担当部長と一緒に倉庫に向かった。


 倉庫に近づくたびに、俺の好きな匂いが近づいている。胸がざわざわ落ち着かなくなり、少し早足になりながら倉庫に向かい。彼女がいた。


 彼女が俺を見た瞬間、俺の好きな匂いが広がった。

 彼女は俺をみて、驚いた表情を浮かべたが、隣にいる部長をみて顔を引き締めた。


「そこの君、○○と△△在庫あるかね。あるなら出して欲しい。明日のイベントで使用するので社長が確認したいそうなんだ」


「はい、○○と△△在庫少しならあります。持って来ます」


「ああ。頼む。倉庫の事務所で待っているから持ってきてくれ」


「いいえ、彼女一人だと大変でしょう。早く在庫を確認したいので、彼女と一緒に私も探しますよ」


「いいえ!いいえ!倉庫の中は煩雑ですし、在庫の場所はわかるので、私がすぐに持ってきます」


 ちっ。彼女と話せるチャンスだったのに。でも、彼女の名札をみて、名前を知ることができた。

 ”緋村さん”いい名前、清楚で力強い名前。下の名前は何言うんだろう。直接彼女から下の名前を教えて欲しい。俺の名前も読んで欲しい。早く、戻ってこないかな。







 次の日のイベントも無事に終わり、俺は計画どおり行動に移した。

 イベントの後片付けをしている彼女の元に向かった。


 彼女が俺に気付き、頭をペコリと下げた。


 その時、ふわっと好きな匂いが広がった。


「お疲れ様です。今日のイベント本当に良かったです。我が社のよい宣伝になりました。無理を言ったのに、快く準備してくれた緋村さんのおかげです。ありがとうございました」


「いえいえ、私は何もしていません。物品準備しただけです。他の社員さんのおかげですよ」


「はい、皆さんのおかげでもありますが、緋村さんのおかげでもあります。今日これから、社員のみなさんと打ち上げをするんですが、参加されませんか?」


「いいえ、私は、物品を倉庫に運ばないといけないので、その後からの参加だと遅くなるし、帰る足も無いですし、遠慮します」


「気になさらず、遅れて参加でも構いません。そうだ!私も手伝います。人手が多い方が後片付け速いですし、打ち上げの後、帰る足がないのでしたら私が自宅まで送りますよ」


「・・・・わかりました。参加させていただきます」


 よっしゃー!ちょっと強引だけど、打ち上げ参加了承してくれた。よかった。何のために急遽打ち上げ会場予約したか、親友に協力願って、時間を捻出したのが無駄になるとこだった。

 まずは、打ち上げ会場で、お酒飲みながら打ち解けて、いっぱい話して彼女の事を知りたい。警戒心を抱かせないように慎重に。彼女に会えなくなることを想像するだけで、身が引き裂かれそうだ。




 あれから、俺は物品管理部の社員達と一緒に、イベントの後片付けを行い、打ち上げに参加した。

 打ち上げの間、他の社員に捕まり、彼女と話すことができなかった。



 彼女と話すことができず焦った俺は、半ば強引に彼女を俺の車に乗せ、自宅まで送っいる。


 やばい、やばい。匂いがやばい。めっちゃいい匂いがする。この匂い好きすぎる。蕩ける。彼女はマタタビか、マタタビなのか。彼女と話したい。彼女のことが知りたいのに、興奮して突拍子もない事口走りそうで、話せない。好きだ!好きだ!好きだ!いい匂い。もっと一緒にいたい。家に帰したくない。このままドライブして遠くまで行こうか。いっそ俺の自宅に連れて行こうか。あー駄目だ。駄目だ。冷静になれ俺。嫌われるわけにはいかないんだぞ。


 運転しながら、葛藤していたら、彼女の自宅に到着した。


「送っていただいて、ありがとうございました」

「・・・・・。」

「ここが、自宅です。降ります」


 彼女が行ってしまう。もう彼女を逃がせない。彼女のそばにずっと居たい。

「緋村さん、俺と付き合って下さい」





イケメン社長、最後まで名前出てきませんでした。

緋村さん告白されたけど、イケメン社長の名前知りません。

高評価なら、話の続きを書こうと思います。

ありがとうございました。

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