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はじまり③

「私の妹はフランシーヌというの。この写真の子ね」

写真には金髪のくりくりとした瞳の可愛らしい女の子が写っている。

良く見るとたしかにアンジェリカによく似ている。美人姉妹である。

「アンジェリカ、あなたの両親は?」

アンジェリカの顔が曇る。

「死んだわ。奇跡の代償にね」

奇跡の代償?突然出た聞き慣れないワードに俺は疑問を投げかける。

「フランシーヌはね。信じられないかもしれないけど奇跡を起こせるの。まるで神様みたいにね」

なら守る必要性はないのではないか?

単純に俺は思った。

あらゆる敵、あらゆる障害を、フランシーヌの奇跡で乗り越えたら良いのではないか。

そういう気持ちを察したのだろう。

アンジェリカはこう言った。

「妹の奇跡は自分の願いは含まれないの。あくまで他人の願いだけ」

そう都合良くはいかないわけか。

俺はミリヤにタバコを渡す。

そろそろヤニ切れなのか、ミリヤの貧乏ゆすりがヒートアップしていた。

ライターで火を付けようとした時、アンジェリカに止められた。

「禁煙です。というかこんなシリアスな話の時くらい控えてください」

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