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6日目⑧


「お帰りなさいませ。

 その様子ですと――無事にクラスチェンジ出来たようですね」


 深々と一礼するアイの姿に俺を含む一同は絶句した。

 アリシアとの邂逅後、現実空間に復帰した俺達。

 けどクラスチェンジ後だからなのか――イマイチ身体がしっくりこない。

 なのでボスを倒したことで解放された第三階層へと移行する魔法陣には乗らず、帰還用のポータルに乗り地上へ戻って来たのだが――

 装備を適当に玄関脇に放り出し、互いの苦労を労いながら入った我が家の居間で何故かアイが深々と一礼をしている――という状況。

 一瞬、意識空間……意識部屋に紛れ込んでしまったのかと疑うが――

 ここは紛れもなく現実だ。

 ならば、何故アイが具現化できるのか……?

 困惑する俺達を見てアイが、得心が言ったように解説してくれる。


「すみません、説明してませんでしたね。

 貴方達は【探索者】としての高みに到り【到達者】となった。

 その影響で私も顕在化出来るほどの容量が生まれたのです。

 今までは声だけのサポートが限界でしたが、これからは必要とあれば姿を顕在化して探索を導く事が可能です」

「あ、ああ。

 そういった事だったのか……脅かすなよ」

「本当っすよ。

 まだ醒めない夢の中、っていうか意識空間内かと思った」

「同感だわ。

 でもこうしてアイさんと現実でも触れ合えるのは――って、あら?」

「残念ですが、瑞希。

 まだ物体としての外枠を保てません。

 今はこうして意識体を投影するのが限界です」

「それは本当に残念ね。

 一緒にお茶会とかしたかったのに」

「いつか機会が訪れますよ、瑞希さん。

 ところでアイ――色々訊きたい事がある」

「私もそういうだろうと思って、お待ちしてました。

 しかし――まずはこちらをご覧ください」


 そういってアイはテレビのリモコンを手にする。

 デジャヴにも似た光景に脳裏が閃く。まさか――


「レベルが20を超え、クラスチェンジを迎えた事により……

 現実空間での【アイテム屋】【武具屋】の使用が解禁になりました。

 これからの貴方達にとって何よりの助けとなるでしょう」


 大きいが古びたテレビに映るモノ。

 それは見慣れぬ無数の武器・防具の数々だった。




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