表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/3

1日目①


「ん? 何だ、この穴?」


 俺、臥龍臼汰(27歳・独身)の朝は早い。

 スマホに設定しておいた目覚ましアラームが鳴る5時前には起床する。

 ブラックな会社をドロップアウトし田舎で自由気ままなスローライフを満喫し始めたとはいえ、やるべきことが多いからだ。

 まだ薄暗い朝陽を浴びながらやっと軌道に乗り始めたハウス栽培や周辺器具の点検などを行っていると、裏山に面した崖に大きな穴を見つけた。

 人一人がすっぽり入ってしまいそうなそれは、もはや洞穴レベル。

 間違いなく昨日までになかったものだ。


「おいおい……まさか熊とかじゃないだろうな……」


 ここら辺で農作物を荒らす猪や鹿の存在は知っているし対策も取っている。

 ただ――熊の話は聞いたことがなかった。

 北海道のヒグマ程じゃないにせよ、ここは東北。

 もし熊が住み着くような穴だったら大事だ。

 せっかく築いた農業基盤が崩壊してしまう。


「何にせよ、まずは様子を見に行くとするか」


 一人暮らしをしていると独り言が多くなる。

 そんな自分に呆れつつも覚悟を決めると、近くにあったスコップを手に俺は洞窟へ足を踏み入れた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ