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カエルの池
ある田舎の古い学校
夕方頃、宿題を学校に忘れた男の子が走って入っていく
「あったあった!このプリントやんねーと!」
自分の机からプリントを取り出した時
夕焼けが校舎裏の池に反射する
眩しそう顔をして、3階の教室から外を見る
池は大きいが浅い
前校長が生き物にふれて欲しいと造った場所である
少し池の事が気になり
少年は校舎裏に向かう
池にはメダカやオタマジャクシ、ヤゴなどの
生態系を保っていたが
水面に見慣れない物があった
少年は恐る恐るソレに触った
透明でプニプニ、ドロっとしていた
おそらくカエルの卵であろう
池から少し取り出し踏みつける
子供は時に残酷な面を見せる…
池で遊んでいると
夕立ちが降り始め
校舎で雨宿りをする
雨は止み空は暗くなる…
母に叱られると思った少年は
家に急いで帰る
パシャパシャパシャ
帰り道は水溜りができていた
ゲコゲコゲコゲコ
カエルがいつもより鳴いてる気がする
ガンガンガンガン
頭に歌がキコエテクルヨ
ダンダンと
意識が無くなる…
ぴょんぴょん
少年がいた場所にはカエルが一匹だけ