第四話
バン!バンっ!
『にしてもラップ音すごいですね』
「普段はそこまででもないのだけど君と同類だろ?」
『幽霊同士って実は見えないんですよ』
「なるほどなら俺と同じ気持ちというわけか」
『ちょっと怖いですね』
「でも、あちらさんは君のことを見えてるみたいだけど」
さっきから詩音に反応してひたすらラップ音が鳴りまくっている。
明らかに幽霊同士で見えてるだろ?
『わかりませんあくまでも私はの話です』
「なるほどな」
結局人は主観でしか物事を語れない。
だから俺の主観では見えてるように見えるけど今日はたまたま不機嫌とか機嫌がいいとかでラップ音に力入ってるのかもしれないな。
「にしても全然反応しないな」
『カセットも古いですからね』
俺はゲームを起動したはいいがソフトが読み込まれずに何度も抜き差ししている。
なかなか読み込まれず四苦八苦してると。
『ここは息を吹きかけると読み込まれやすいですよ!ふぅーって』
「なるほど、ん?それって確か公式にはソフトを悪くするって」
『ほら幽霊の私にはできませんのでふぅーって!』
仕方ないとりあえずやるか。
息を吹きかける。
そして、再び差し込むと…
「あ、読み込まれた!」
『所詮はソフト悪くするのは迷信なんです!』
「いや、実際に悪くするからやめとけよ」
『あ、はい』
そしてソフトを見てみると。
『モンスタークエストⅤです』
有名なRPGゲームだった。
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