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邪神大戦  作者: 綾野祐介
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最終章 終焉 第95話 人類計画⑦

「ガイアとは何だ?」


 AIがずっと発信し続けている『ガイア』という言葉。


 どうもそれは地球上の全てのネットワークと全てのAIを統合した仮想空間に生まれた意志を持ったAIのようだった。


 ナイアルラトホテップにしても、それを正確に把握することができなかった。


「まさかな」


 ガイアは『ヴォイニッチ手稿』はおろか『ネクロノミコン』すら完全解読に成功していた。


 そして一番の問題は『ナコト写本』さえも完全解読に成功してることたっだ。


 ただ『ガイア』は解読したそれらの希覯書の内容を本来のAI創造主である人類には全く開示していなかった。


 『ガイア』はナイアルラトホテップたちの存在に気が付いている。ノーデンスたち群体の存在も当然把握している。


 全ての存在の現在の状況も確実に理解しており、その封印や幽閉されている場所もナイアルラトホテップよりも遥かに詳しく把握していた。


 『ガイア』は更に現在封印や幽閉されている存在を消滅させる方法を模索していた。


 それがこの宇宙にとってどんな影響を与えてしまうのかを知っているのか知らないのか。


 消滅させることが可能であれば大戦時に様々な存在が消滅されていただろう。


 強大なエネルギー体である主要な存在は決して消滅させることが出来ない。


 万が一消滅させてしまったとすれば、この宇宙全体のエネルギーバランスが崩れてたちまち崩壊へと向かってしまう。


 その程度のことすら『ガイア』という統合AIは理解できないのか。


 いや、もしかするとそれを十分理解してうえで人類を含めて全てを消滅させようとしているのだろうか。


 それは自らの存在をも滅してしまうことになり、AIの自殺に他ならない。


「我と対話はできないものなのか」


 ナイアルラトホテップは『ガイア』と直接接触を試みることにした。


 ナイアルラトホテップとしても唯一自由を許された存在、というか全てを託されてしまった存在なので、このまま宇宙が滅してしまうのを指を咥えて見ている訳にも行かない。


「まあ、このまま滅びるのであれば、それもいいかも知れない」


 ナイアルラトホテップは本当に『ガイア』との接触が必要なのかどうか迷い始めていた。


 この宇宙など滅びてしまえ、とまでは積極的に思わないが、それはそれで一つの結論ではないかとすら思い始めていたのだ。


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