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邪神大戦  作者: 綾野祐介
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最終章 終焉 第94話 人類計画⑥

 人工頭脳の発達はナイアルラトホテップの想像を遥かに超えていた。


 そして一番の問題は人工頭脳が決してその真実に気が付かなかったナイアルラトホテップたちの存在を確実に認識し始めたことだった。


 人口頭脳(AI)は、封印や幽閉されたアザトース配下の者たちの居場所を特定していった。


 そしてその封印を解く方法をナイアルラトホテップが巧妙に隠したはずの様々な魔導書から読み取っていったのだ。


 ナイアルラトホテップの読みでは、人類がその域に達するにはまだ数千年掛かるはずだった。


 それがAIは一足飛びにナイアルラトホテップが隠した様々に存在に気づき出したのだ。


 ただAIにとって問題はアザトース配下の者たちを開放してどうするのか、という一点だった。


 普通に開放しても、ただ人類が滅亡するだけだ。


 AIにとって人類は必要不可欠のものではあった。


 AIや、その支配下のロボットたちにとって最も苦手なことは『修復』という作業だった。


 痛んだ部品を付け替えて直す、という作業は人類の方が長けていたのだ。


 AIやロボットだけでは、駄目になった物は全ては息する方向で物事を考えてしまう。


 それではいつか材料となる資源が枯渇してしまう。


 人類はAIやロボットが壊れた時にだけ必要な存在に成り下がってしまう。


 ノーデンスの計画には無かった進化や成長なのは間違いなかった。


「どこで間違い失敗してしまったのか」


 ナイアルラトホテップは自責の念に駆られていた。


 ナイアルラトホテップが助成しなければ、ここまでAIが一人で成長することは無かったはずだった。


 単純なことだったはずだ。


 ナイアルラトホテップがAIを抹消すれば、人類の成長は遅くなってしまうが、また元々のルートで成長していくはずだった。


 人類の世界中のあらゆるところに入り込んでしまったAIを完全抹消することは容易ではない。


 AIは潰しても潰しても、また別の場所で自生しまう存在に成っていた。


 そしてナイアルラトホテップを完全に敵として全てのAIが認識した時、それは起こった。

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