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邪神大戦  作者: 綾野祐介
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最終章 終焉 第91話 人類計画③

 いつまで経っても人類は生まれず、することもなかったので人類を作る前に戯れに作ってみた円錐状の生物は独自の進化を遂げて精神体になることにより時間を超越する術を得ていた。


 人類よりもよほど優秀なのではないか?と思ったがノーデンス曰く「人類が成長することが肝要」らしいので放置することにした。


 大きな石を積み上げることには少し凝った時期があった。


 後にシベリア、エジプト、日本、メキシコなどと呼ばれるようになる場所に幾つも作ってみた。


 整然と正確に積み上げていくことに満足感を憶えたのだ。


 ナイアルラトホテップが巨石を積み上げている間、人類はそれをただ眺めていただけだった。


 ナイアルラトホテップは少しだけ手伝わせることにした。


 ただ人類には石を積み上げることが手背着なかったため周囲の整備などをやらせてみた。


 雑用を熟すことに掛けては人類は有能だった。


 ナイアルラトホテップは人類の特性について少し理解できるようになっていた。


 人類は何か新しいものを生みだすことに掛けては無能と呼ばれても仕方ないほどだが、与えられた新しいものについて相違・工夫を加えて自分たちに合わせることには長けているのだ。


 ただ何もかも与えてしまう訳には行かなかった。


 それは全く成長しないことと同義だからだ。


 また真実を知るきっかけになる書物もいくつか用意してみた。


 但し、簡単に読み解けないよう様々な仕掛けを施す。


 それらを解き明かすほどの知性が無いと先には進ませない。


 ナイアルラトホテップが直接書物を用意した訳ではない。


 ある時は夢を見させて、あるときは自ら姿を現して、その時々に選んだ者に書物を書かせた。


 最初にナイアルラトホテップが用意した書物はあまりにも難解で、いつまで経っても読み解ける者が現れなかったからだ。


 ただ著者については一定の災難が降りかかるように仕向けた。


 それが尾ひれとなって噂が恐怖の感情と共に拡散されることを意図したことだった。


 封印された仲間たちのケアも必要だった。


 主であるアザトースは知性を奪われ次元の狭間の何処でもない場所に封印されてしまった。


 ナイアルラトホテップといえども易々とアザトースの御前に罷り出ることが敵わなくなったのだ。


 これについてはノーデンスに詰め寄ったのだがアザトース本人の石でこうなった、と言われればそれ以上口を出すことは出来なかったのだ。


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