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邪神大戦  作者: 綾野祐介
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第3章 邪神大戦 第73話 神々の黄昏⑤

「遅かったではないか」


 ナイアルラトホテップが戦場に戻ると直ぐにヨグ=ソトースがやって来た。


「それで何か見つかったのか?」


「ヨグ=ソトースよ、お前一人か」


「我だけだ。他の者は戦場か戦場に送り込む者たちを集めに行っている」


「そうか。ではお前一人にだけは無そう。他の者には話せないことなのだ」


「何かを見つけたのだな」


「そうではない。心して聞くが良い」


 それからナイアルラトホテップはノーデンスとの話を説明し始めた。


「それは敵ではないか。裏切ったと言うのか?」


「違う。ちゃんと最後まで聞くのだ」


 ナイアルラトホテップの話はヨグ=ソトースにとっては肯んじることができることではなかった。


「そんな事の為に我らは今まで戦ってきたのか」


「そういうな」


「しかしだな、我が主になんとご報告するのだ」


 それが一番の問題だった。アザトースにとってもヨグ=ソトース同様受け入れがたいことになるだろう。


「我がいいと言っても我が主はお怒りになられることは間違いないだろう」


「それは困るのだが、なんとかならないだろうか」


「お前にできないことが我にできる訳がないだろう」


 アザトースとの付き合いはナイアルラトホテップの方が多少長い。何かを伝える必要があるのであればナイアルラトホテップの役目だろう。


「それに他の者も、特にクトゥルーやクトゥグアは抵抗が強いだろうな」


「確かに。ハスターあたりもそうかも知れない。だが我が主が是とされれば従うだろう」


「そうはそうなのだが、そもそも我も納得している訳ではないぞ」


 敵であるノーデンスの提案など本来は一蹴すべきことであっだ。そんな話を持ち込んできたナイアルラトホテップも裏切り者として断罪しても可笑しくない。


 ただアザトースに一番近い筈のナイアルラトホテップが相手の提案を受け入れたことをヨグ=ソトースは重く受け止めていたのだ。


「すべては我が主次第、ということか。ではまずは我が主を説得することしか方法が無いということだな」


 それは今までで最大の難問だった。

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