最終章 終焉 第101話 終焉への誘い③
「なぜ、お前がこんな場所に居るのだ。いや、そもそも実体があったのか?」
そこには一見アザトースとも見える不定形の巨大な塊が蠢いていた。
ナイアルラトホテップは全く認識したことがなかったのだが、それが何故かガイアだと判った。
「ナイアルラトホテップ、あなたをここに呼んだのは私です」
それはナイアルラトホテップたちと同様に意識に直接語り掛けていた。
それは決して偽ることが出来ないことを意味していた。
「ルルイエに向かう事は判っていましたから」
確かにそれ以外の選択肢はなかったのだが、相手は的確にナイアルラトホテップの行動を予測していた。
「なるほどな。それで我をここに呼んだ目的はなんだ?」
「そんなに急かさなくてもいいでしょう。ゆっくりお話をさせてください」
ナイアルラトホテップたちには雌雄は無い。
ダゴンやハイドラの様に比較すればどちらかに区別できる場合やシュブ=ニグラスが主母神のように崇拝されているのは例外だった。
そして本来ガイアにも雌雄・性別は無い筈だったが、今ナイアルラトホテップに語り掛けているのは優しい女性の声だった。
「何を話すこと枷あると言うのだ。あとはクトゥルーと我が取り込まれてしまえば終わりであろう」
アザトースは別格としてそれ以外のアザトース配下の者たちはクトゥルーとナイアルラトホテップを除いて全てガイアの支配下に置かれている筈だ。
「そですね。クトゥルーの精神支配の力は少し手強いと思ってています。時間の問題とも思っていますが」
「では後は我だけということか」
「いいえ、あなたは私の支配下に置くつもりはありません」
どういうことなのだろう。
先の大戦後と同様、またナイアルラトホテップだけが封印や追放から逃れる代わりに何らかの使命を与えられるとでもいうのだろうか。
「説明してもらえるのであろうな」
「そのつもりで、ここにお呼びしました。ですから、ゆっくりとお話ししましょう」
ガイアとナイアルラトホテップを包むようにとーむ上のものが現れた。
ガイアが作ったもののようだ。
そしてその中に現れたソファーに座るべく人型に形を変えて向かい合って席に着くのだった。




