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026話 冒険者登録をした件

 こんにちは,ルーです。今回は冒険者登録編です。楽しんでもらえたら嬉しいです。


 弘樹は真ん中のカウンターに行き,カウンターにいた受付嬢に話しかける。

「あの,すいません。冒険者登録をしに来ました」

「はい,わかりました。って,君何歳かな」


 俺に話しかけられたの小柄のそれでいて整った顔をした女の子であった。彼女は一瞬慌てたような表情をしたものの,すぐに冷静になり対応をした。なかなかに優秀である。

「えっと,何歳から冒険者にはなれるんですか」

「15歳よ。君は15歳より上かな」

「はい。俺は16歳なので」

よかった。俺はもう高校生だから働けるみたいだ。これがもっと高かったら偽装しないといけなかったな。


 そして受付譲さんは俺に一枚の紙とペンを渡してきた。

「よろしい。それじゃあ,この用紙に必要事項を書いてね。代筆はいるかしら」

「あ,お願いします」


 俺,この世界の文字が読めないんだよな。それが大変だよ。さっきもこのギルドにある看板の文字読めなかったしな。でも言葉はいけるんだよな。

(もし弘樹が必要であれば私が代筆しますのに)

え,もしかしてシー書けたの。

(書けますよ)

そうなんだ。これからはシーに頼むか。

「あの,よろしいですか」

「あ,すいません」

「いえいえ,構いませんよ。それでは代筆いたします。まず,あなたの名前を教えてください」

「弘樹です」

「ヒロキ,ですか。分かりました。次に戦闘スタイルをできるだけでいいので教えてください」

「戦闘スタイルですか。今はまだ未定なのですが」


 くー。ここは華麗に「ドラゴンスタイルです」って言って見たかったよ。

「では空欄としておきますね」

「はい。お願いします」

「では次に魔法は使えますか」

「使えます」

「ほんとですか。それは嬉しいですね」

「魔法が使えることがそんなに珍しいんですか」

「そうなんですよ。魔法が使える人ってほぼ全員王都の方へ行ってしまうんですよ。それだからここら辺ではなかなか見ないですね」

それにしても王都か。楽しそうだな,いつか行ってみよう。でも魔法を使える人が少ないのか。それは意外だったな。俺の予想だとこの世界の人はみんな魔法が使えると思っていたのに。


「ちなみに何魔法ですか」

これは偽装する必要がないな。そして俺は自分の使える魔法を伝える。

「火ですか。分かりました。次が最後の質問です。種族は何ですか」

種族,か。考えたこともなかったな。でも明らかにファイアドラゴンです。って言ったらまずいよな。

「あ,人間なら人間種でいいですよ」


 んー。人間種じゃないんだよな。でも正直にいうと面倒ごとに巻き込まれそうだし⋯⋯。どうしよう。

(ここは龍人族でどうですか)

へー。龍人族もいるんだ。でもそれだったらなんでこんなに人間の言葉をしゃべれるか疑われるかも知れないな。よし,決めた。

「龍人族と人間種のハーフです」

よし,これでどうだ。これならいろいろ疑われなくて済む。それに実際元人間で龍に転生したからハーフみたいに門だしな。


「え,ハーフさんなんですか」

そういうと受付譲さんはかたまっているようだった。


 あれ,そんなに珍しいのかな。もしかしてハーフとか言わないほうがよかった? まあ,過ぎたことだしいいか。

「私初めて見ましたよ。と,とりあえずハーフで登録しておきますね」

「ありがとうございます。冒険者証はいつごろできそうですか」

「そうですね,すぐできますよ。あと,20分くらいかな」

「分かりました。ありがとうございます」

「君は律儀だねえ。そんなにかしこまった人,私見たことないよ」

「そうですか。ありがとうございます」

流石日本の教育である。

「冒険者証ができるまで暇でしょう。少しギルドのなかを見ていったら?」

それはいいな。まだ俺はギルドのこと何も知らないから知りたい。

「うん,いいよ。右はあんまり行くことをおすすめしないけど」

そう言って受付嬢さんは流し目をした。なるほど,酒場か。確かにあそこはまだ俺には早そうだ。でも今は昼なのにもう冒険者の人たちは飲んでいるけど,大丈夫かな。

「行ってらっしゃい」

「行ってきます」


 そして俺は左,酒場ではないほうへ歩いていく。どうやらそこには階段があるようだ。


 俺が階段のところまで行くとそこには看板に「このした訓練場」と書いてあった。え? どうして俺が文字をよめるのかって? それはシーに協力してもらったからだよ。さっき俺が不便なのを思ってシーが俺がこの世界の文字を読めるようにしてくれたんだ。書くのはまだできないけどな。


 そして俺は階段を下がる。階段はらせん状になっているようだ。なかなかおしゃれである。

 

 そして階段を下ると,ギルドの地下には信じられないくらいの大きさの闘技場と訓練用の様々な施設があった。

「すげえ」

俺はついそう呟いてしまった。

(マスター,前話していたどうやって強くなるか,ですがここで訓練したらどうでしょう)

確かにいいかもだけど,それって人間形態の強さしか上がらなくないかな。竜王決定戦にあんまり役に立たなくない?

(そこは大丈夫です。人間形態の強さは龍形態の強さに直結します。だから,人間形態で強くなったら龍形態でも強くなることができます)

なるほど。そうだったんだ。それならここで訓練しよう。それに冒険者ランクも上げたいな。

(冒険者ランク,ですか)

そっか,シーはまだ知らないのか。冒険者と言えばランクだよ。冒険者とは切って切り離せない存在さ。

(そんなものがあるんですか)

まだ確証は得ていないけどね。

(なんですかそれは。まだ確証を得ていないって)

大丈夫,多分あるから。それよりもどうやって強くなるかかんがえよ。

(わかりました。そうしますよ)

そうこうしていると受付譲さんが弘樹を呼ぶ声が聞こえた。どうやら準備ができたようだ。


 いよいよ冒険者として活動が初めりますね。次回もおたのしみに。

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