夜明け
ロビンソンクルーソーでも難破船から物資を運ぶシーン
ありましたね
ロックはトラックの中で夜を明かした、その間、何度もAKMとマカロフの感触を確かめる。
夜の闇に恐怖を覚える。
人を襲う動物は?、嫌!そもそも動物だけとは限らない。
人間も……居るのか?
考えればキリが無い、そう思いつつも時が経ち空が紫色になってきた、周りも薄らと見え出して来た。
遠くに山が見える、砂丘などでは無い木の生えた森のある山々。
そして周りは、石で出来た建造物。
石で上手くアーチが出来ているヨーロッパ風の建造物の廃墟だった。
時が経ち過ぎている為か、木で出来た居た屋根は無く、壁と床ばかりが目立つ。
そして見る限り、人の姿は無かった。
周りが明るくなったのを見計らって、ロックはトラックの外に出る。
サバイバルキットの入ったアリスパックに、普段は被らないフリッツタイプのヘルメット。
イボ付き軍手を嵌めてAKMを待つ、手袋は万が一の怪我防止の為だ。
これから先はどうなるかわからない、不安要素は潰せるだけ潰す。
腰にはマカロフとサバイバルキットに入って居たナイフにジャングル用の鉈
サバイバルキットには他にも3日分の軍用保存食、ペットボトルに入っている水、救急箱、懐中電灯、これは緊急事態用のフラッシュライトを兼ねている。
発煙筒に信号弾、雨具兼防寒用のポンチョ、薄くて軽い保温シートなど。
遭難した場合の為のキットで衛星電話とセットになっている、万が一の時は、これだけ持ち出せば3日は生きる為だ。
自力で食料調達の為の22口径ライフルと釣り道具、くくり罠用のワイヤーなどもセットになっている。
ファーストエイドキットの中には針と糸、ハサミなどの他、緊急事態用の薬のセットにコンドームと女性用の生理用品。
「時代だな」
ロックは知らなかったが、これらは女性兵士の為だけでは無く、タンポンは着火材に。
コンドームはライフルの銃口に嵌めて、砂や泥水などの侵入防止の為だ、主にジャングルで使われている。
ロックはこれらを持って、周りの建造物を調べ出した。
予想通り人の姿は無く、放棄されてからかなりの年数が経っているらしい。
木は全て崩壊して、カラカラに乾燥していた。
規模は殆ど街レベルで、地面の下を利用した半地下で作られている。
これは城塞都市としても使える様に作られているのと、上水道を引く為だ。
石で作られている溝の中を、水が流れている。
街の中心部の噴水に貯めて、そこから各自の家の横を流れていた、そして驚く事にトイレと思われる場所からは、下水が床下を流れている。
街は区画ごとに人が住むブロック、畑として使うブロック、果樹園など、万が一の籠城にも耐える設計になっている。
「なんで……放棄したんだ?」
1人呟くロックは、遊牧民の少女との会話を思い出して居た。
「確か、奴隷狩りから……逃げて来たと」
確かにそう言っていた、即ちここにも再度来る可能性がある。
ロックはまず、トラックを隠す場所を探す事にした。
探した結果、昔は集会所として使っていたのか、入口が広くてトラックが入るスペースのある建物が見つかった。
石畳の床なので都合が良い、荷台の点検もする事にした。
トラックのゲートを使って一旦カゴ車を全部出すと、中身をチェックする。
武器コンテナが多数、前線に渡す兵士用に小銃から無反動砲(RPG)まで弾薬と共に積まれていた、これらは一番奥に入れ直す。
兵士用の着替え、下着から戦闘服、コンバットブーツからヘルメット、弾薬用ポーチなど、何故か女性用の下着まであった。
タオルや靴下などもある、これから重宝しそうだ。
迷彩柄のシートやブルーシート、ロープや塹壕掘りに使う為か、スコップにツルハシなどの土木道具に一輪車。
大工道具などの工具類と、釘やボルトなどの資材、これらは前線の塹壕様だろう木材で補強する為の道具らしい。
20リットルのポリタンクと、黒いポリ袋多数。
これらは前線での衛生用キットだ、ポリタンクに水を入れて黒いポリ袋に包んで日向に出すと水温が上がる、シャワー用のノズルとプラ製のスノコやビーチサンダルもセットになっている。
食料品は軍用レーションが数種類、これらは前線の兵士の作戦や場所で変わる。
偵察隊などは個別レーション、昔からあるタイプで1人分を個別に包装しているタイプ。
前線司令部など人が多い場所は、ダンボールに入ったグループ用になる、これらは紐を引くと温まる様になっており多人数用だ。
そして基地に納品する予定だった、ジャガイモやサツマイモなどのイモ類。
ダンボールに入っている、カートン買いのチョコレートやビーフジャーキー、缶入りのビールやコーラなどの嗜好品まで、揃っていた。
基地に納品する予定の調味料やワンプレート皿、スプーンやフォーク、コップなどの食器類。
1人でなら何ヶ月か分は持ちそうだ。
最初に確認する事は、ここが島か?それとも大陸か?
その答えを探す為にも、目の前の山を登って確かめる必要がある。
「登山するしか無いか……」
目の前の山を見て、俺はそう決断した。
次は登山だ