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ep.12「極暑」

 宇宙船の傍にプフェーアトさんと二人で腰掛ける。

 できるだけマグマのないところに着陸したがそれでも暑い。


「こういうところに来るのに専用の服とかないんですか?」

「隊長がお金ケチってるからないヒン。これを飲めばとりあえず死なないから大丈夫ヒン」


 渡された小さなカプセルを飲み込む。

 手に持っていたガラス製の気温計が破裂する。


「気温計が割れましたけど本当に大丈夫ですか?」

「…やっぱり大丈夫じゃないかもしれないヒン。()()()に頼んで水を大量に持ってきたからがぶ飲みするヒン」

「パズル?」


 プフェーアトさんは懐からパズルのピースを四つ取り出した。

 それぞれがこぶし程度の大きさで、水が入ったボトルが描かれている。

 ピースを全てきっちりと合わせると、ピースに描かれていたボトルが目の前に現れた。


「パズルっていうのは第一チームの一人のあだ名だヒン。こんな風に物をパズルにして持ち運ぶことができるから便利ヒン」


 プフェーアトさんが渡してきたボトルを受け取る。

 中の水を口の中に流し込む。とんでもなく冷たいが、今はそれが気持ちいい。


「見張りはもういいよ。中に入って準備してくれ」


 班長が宇宙船の中から顔を出す。

 中に入るとエアコンの前に水樹さんが居座っていた。


「水樹! ずるいヒン!」

「ちょっ、やめなさいクソ馬!」


 プフェーアトさんが水樹さんとエアコンの取り合いをしている。

 オーロさんと班長は笑いながらそれを見ている。

 

「レディーファーストってモノがあるでしょ?!」

「水樹はレディーじゃなくてガールだから関係ないヒン!」

「この…いい加減にしなさい!」


 水樹さんが近くにあった黒いお盆を手に取る。

 それでプフェーアトさんをマスクの上から思いっきり叩いた。

 吹っ飛ばされ地面に転がるプフェーアトさん。


「…ん? 今のおかしくなかったですか?」


 水樹さんが叩いた黒いお盆がゲームのバグのような挙動を起こしたのだ。

 お盆がマスクをすり抜けてプフェーアトさんの顔面を叩いたような。


「水樹のアレ、お盆に見えるけどちゃんとした武器だよ。戦闘用ってよりは暗殺とか拷問用みたいな感じだけどね」

「どんな武器なんですか?」

「本人が喜んで教えてくれるよ。水樹、永宮君がその武器の仕組みを教えて欲しいってさ!」


 班長がそう言うと水樹さんは目をキラキラさせながら話し出した。


「目の付け所がいいわね永宮クン! この武器は私が開発に開発を重ねて偶然できたとんでもない代物なのよ! 指定したものだけを通すことができるスーパー凄いものなの! 例えば光だけを通すとしたら…ほら!」

 

 黒いお盆が一瞬で透明になる。

 光を通すと透明になるようだ。


「偶然できただけでこれ以上の大きさはまだ作れないけど、いつかもっと大きく便利に改造してやるというのが私の今のところの夢よ!」


 熱意がすごい。

 

 

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