表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今度のチョウ能力はどんな漢字を使おうかしら?  作者: 仲瀬充


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/46

⑮ 田端老人の憂鬱

体育祭が終わると、9月末に2学期の中間テストが控えている。

試験勉強に入る前の区切りに彩子と修がJinJinに立ち寄ると、前にも見かけたことのある老人がいた。


他に客はいなかったが、おばさんが彩子たちにお好み焼きを運んでくると、その老人は席を立って彩子たちに鋭い目を向けて出て行った。

「今出て行ったおじいさんがおばさんに気があるんじゃないかって、俺、この間言ったけど、おばさん、その話をおじいさんにしました?」


「そんなこと言うもんかね。何でだい?」

「店を出る時、俺たちをにらんだみたいな気がしたから」


首をかしげてしばらく考えていたおばさんは、何かに思い当たったような顔つきで修を見た。

「ああ、ああ。あんたたちがS高の生徒だから、田端さんはいい気持ちがしなかったんじゃないかね」


「え、田端さん? あのおじいさんはアパートを持ってるって、おばさん、言ってたけど、S高のグラウンドのすぐ横の田端アパートですか?」

「そうだよ、そうだよ。言わなかったかね」


S高のグラウンドの南側には細長い私有地があり、3階建てのアパートと地主が趣味でやっている畑がある。

アパートの計6戸のうちの1戸には、大家(おおや)である田端が入っている。


「田端さんは、何かS高に恨みでもあるんですか?」

「あの人の畑をS高が買収したいらしいんだよ。田端さんがうんと言わないもんだから暴力団みたいな連中まで押しかけてきたってさ」


話の途中から、彩子は体育祭の夜の出来事を思い出して胸がざわついた。

しかし、おばさんの前で不破の父親とS高の理事長との密談を明かすわけにはいかないし、大人の問題に自分たちが立ち入る必要もないと思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ