宇宙を泳ぐ魚ロボット
宇宙を冒険していると、不思議な星にたどりつくことがよくある。
海のない惑星があった。
川のない星があった。
どうやって水を得ているのだろうと思っていたら、空気中から水分をとっていた。
特殊なまじない?であっというまだから、不便はないらしい。
でも、俺の話を聞いたその星の人たちは残念がっていた。
「宇宙飛行士が誕生するまで待てないよ、僕達おじいちゃん、おばあちゃんになって天国にいっちゃうよ」
海や川、そこに住む生き物を見たいけれど、その星の文明ではあと何千年も先になりそうだからだ。
そこは、文明がまだゆるかに発展している星で、空を飛ぶすべすらない。
だから、俺は彼らを不憫に思った。
けれど、彼らを他の星に連れていくことは、規則で禁じられている。
冒険家は現地の惑星の人と、過度な交流をとってはいけないのだ。
それが、文明がまだ未発達ならなおさら。
だから、勝手に魚を出す事にした。
これは見せるのではなく、旅のために必要な魚型の、障害物探知ロボットを出すだけだ。
俺は宇宙ロケットでその惑星を去る時に、障害探知ロボットを射出した後、窓から地上をながめた。
その星の人たちは目を丸くしたり、輝かせたりして喜んでいた。
数千年後。
その星の文明が発展したとき、宇宙に出た宇宙飛行士は、小さな魚型の土器をお守りに持っていた。
「いよいよ他の惑星があるか調べにいけるぞ。どんな星があるのかわくわくするな。それにきっと、宇宙のあちこちにはこんな形の見たことの無い生き物がたくさんいるに違いない」




