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リープリープストップ

作者: 一・一

 何もない日常は殺風景だ。そんな事を厨二病の俺は考えていた。


 高校に入ればないか変わるのではないか。この殺風景な日常が変わるのではないか。そう思っていた。でも実際は今までとそんな変わらなかった。


 皆、SNSで青春してる動画や写真を上げている。バカバカしい。


 SNS内でクラスのコミュニティーを作り、朝から晩まで話したり、体育祭の打ち上げの写真などを上げる。中には早速彼女を作っている奴すらいる。


 それと比べて俺はどうだ。もう高校に入って半年は経つのになんにもない。


 そんな焦りも、もう薄くなっている。


 俺はただ、平凡でモブな一般人なのだと、そう納得してしまった。


 もう自分なりの生活を探していこう。自分の身の丈に合ったモブらしい生活を。


 俺は何者にもなれないのだから。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「えーもう時間がないのでちゃっちゃとやっちゃうぞー」


 やけにでかい先生の声が静かな教室に響く。


 そんな、退屈な授業。


 しかしそれもあと5分で終わる。今日は土曜日なので4時間授業で、今がその4時間目。それが終わったら帰りのHRで帰れる。俺は帰宅部のため部活はない。

 そう状況を整理しただけで、もう1分経過していた。


 あと4分。


 もう俺は、授業などどうでも良かった。ノートをとる手がすでに止まってる。       

 黒板に向けるはずの目が時計に向かってる。先生の話など聞いていない。俺は今ただ時間が過ぎていくのを待っていた。残り3分、2分、1分、やっと終わる。気づけば他の生徒たち各々がシャーペンを筆箱にしまったり、教科書を閉じていた。

 先生も今日はきりがいいのでここまでと授業はもう実体質的に終わったの同然だ。


 あとは授業の終わるチャイムだけ、それまで残り10秒。


 ,9,8,7,6,5,4,3,2,1,チャイムが鳴ーーーーーーーーー




「えーもう時間がないのでちゃっちゃとやっちゃうぞー」


 デジャブ。

 さっき同じような事をさっき5分くらい前に聞いた気がする。


 周りを見渡す。皆平然と授業を受けている。


 さっきののチャイムがなかったかのように授業は進んでいる。俺は時計をに目を向ける。さっきまで確かに授業終了時刻である13時に長針が止まっていた。


 しかし今は12時55分長針が止まっている。


 意味がわからない。


 ということはまるで俺が5分前にタイムリープしたようなものじゃないか。タイムリープなんて存在するのか?いや実際に俺が認識してるので存在はしているのだろう。しかし、俺以外の皆はそれを認識していない。   

 どういうことだ?俺はタイムリープしたことを認識でき、皆は認識できない。それが今理解できる唯一のことだ。とりあえず5分様子を見てみよう。このタイムリープたまたまだったのかもしれない。

 たまたまのタイムリープなんて何だよと思うが、俺ができることはこれしかないのだ。


 その間約1秒。


「あなたがバグですか?」


 空気が重くなる。後ろの席には男子生徒が座っているはずなのに何故か女声がするんだ。


 「誰だおーーーーーーーーーーーーーーー」


 喉まででかかった言葉を飲み込む。

 

 振り返ると天使が浮いていた。それは比喩でもなんでもなく、天使が俺の後ろの席に座ってる男子生徒の頭の位置に浮いて立っていたのだ。

 頭にはドーナツよりかは薄い輪っかが浮いてついていて、背中には羽がついている。

 真っ白なショートヘアは、その色と同じ色のワンピースと良く似合っていてつい見とれてしまい。数秒間フリーズしてしまった。

 天使が浮いている下の男子生徒は振り返る俺を無視しながら黙々とノートを取っている。


「沈黙は同意とみなします」


 そう言い天使は自分に右手でフリーズしてる俺の胸を貫いた。


ブスッ、、、、、、


 鈍い音が教室に広がる。俺の血が机に広がる。痛い、ものすごく痛い。声にならないくらい痛い。

 しかしその痛さも段々意識とともに遠のいていく。


 タイムリープしたと思ったら、天使に殺された。1ミリも理解できない死に方で俺は死ぬらしい。まぁあんなに美人に殺されたのだからいいとしよう。俺が死んだと皆は知ったらどう思うだろう?どうもしないか。


 せめて家族には悲しんでほしいなぁ。


 ん?


 目を開ける。刺された所を見ると確かに制服は胸と背中にはかけて大きな穴を開けるように破れていたが、俺の肉体は治っていた。さっきまでひどい状態だった傷をまるで無かったかのように完治していたのだ


 この一瞬で。


「なぜ、死なないんですか?」


 不思議そうに彼女は俺を見ながら言う。


「わかるわけないだろ!とう言うかあんたがやったんじゃないのか?」


こんな芸当天使しかできないだろう。


「私ですか?、私はあなたをバグと見なし確実に殺しただけです。そもそも私にそんな力ありません」


 すっとんきょんとした顔で彼女は言った。そもそもバグってなんだ?天使なのに回復とかできないのか、天使なのに。てか俺の体どうなってんだ。また状況が理解できなくなった。


 とりあえず、目の前にいる彼女に聞いてみるそれしかないだろう。


「なぁあんたが言っているバグってーーーーーーー」


一瞬にして、彼女の手が俺の目の前に現れる。目の前が真っ暗になる。


グチュッピチャ。


今度は脳みそが潰れるかのような音とその後にその潰れた脳みそが教室の床や机に飛び散るような音が聞こえた。今度は痛みを感じるよりも早く俺は意識を失った。


 「は!?」


 気がつくと目は正常に働いており、さっき俺を2度も殺した天使もちゃんと見えていた。どうやら俺はまた助かったらしい。


「おかしいわね」


 そうとぼけながら彼女は言う


「おかしいのはお前の頭だ!」


 その言葉の威勢とは裏腹に俺は全力で彼女と距離を置く。また瞬殺なんてされたくないからな。


「間髪入れず2度も殺そうとしやがって、お前は一体なんなんだ?」


「それはこっちのセリフです」


 彼女は自分の右手をこちらに向け構えている。


「俺はただの男子高校生だ。頼むからその右手を下げてくれ、俺はあなたと戦う意志はない。一回話し合おう。俺は今の状況を全く理解できていないんだ。」


「ではあなたは、なぜこのループの影響を受けていないんですか?」


「ループ?そうだループ」


 俺はループをしていたはずだ。そのループよりもおかしいことが起きていてすっかり忘れていた。もう5分以上経ってるはずだ。急いで時計を見る。そこには12時57分に針がとまったていて、秒針も長針もぴったり止まっていた。


 時間が止まっていている。いわゆる時間停止か。また状況が変わってしまった。


「私がこの世界に来た時にはもうこの世界の時間は止まっていましたよ」


「なんで時間が繰り返したり、止まったりしてるんだ?」


「時間が止まってる今の状況はわかりませんが、なぜさっき時間が繰り返されていたかは説明できますよ」


 今の状況は説明できないのかよ。まぁさっきまでの事を説明してくれるなら今より状況を整理できる。


「その前に、あなたは本当にバクじゃないんですよね?」


 構えた手を下げずにこちらをギロリと睨んでくる。


「まだ疑ってんのかよ,,,,,,,だから俺はただの男子高校生だ!」


「じゃぁ、あの異常な再生能力はなんですか」


「そんなの俺にだってわからねぇよ」


「もしあなたがバグであるのなら今の状況に辻褄が合うんです」


「じゃ俺が原因でさっきまでのループ現象が起きていたのか?」


「ええ、この現象はバグが起こったときの応急処置のようなものなんですよ。この世界のバグは本来とても微弱ですぐに修復されるのですが。今回は例外らしく'世界'がこの方法を使ったのです」


 言っていることが良くわからない。脳がパンクしそうだ。


「お前はこの世界がゲームか何かと勘違いしてるんじゃないか?」


「ゲームみたいなものですよこの世界は。最も、あなたの思っているのゲームの要素はありませんけど」


「この世界がゲームだとするんだったらプレイヤーいるのか?まさか!そのプレイヤーがこの世界を作った創造ーーーーーーー」


「違います」


違うのかよ。いい線言ってると思ったのに。


「私が言いたいことは何物にも不具合は発生するのです。例えこの世界全体であっても」


「なら最初からそう言え。これで俺にも少しはこの状況を理解した。今この世界で例外級の大きな不具合が起きていそれを抑えるためにさっきのループ現象があったと」


「はい」


「でその不具合が俺だと」


「いやなんでやねん!」


 本当に意味がわからない。今までのことは100歩譲って理解はできるがこのことに関しては全く意味がわからない。俺がこの世界の不具合?バグ?じゃぁ俺の今までの人生はなんだったんだ。

 まぁけしていい人生じゃなかったけどもそれでも俺はこの人生何か意味があるんじゃないかってーーーー



バリーン


 窓が割れる音がする。しかもこの教室の全ての窓がだ。


 衝撃波が俺たちを襲う。俺は手で顔を覆う。

 しかし、それもはただの悪あがきでしかない。目を開けて、指の肉が削がれ、骨がむき出しになっているのを見て、そう確信した。


 痛い、手が動かない。感覚もない。なのに痛い。痛い

こんな痛み感じたことがない。2回も死にかけたのにその2回ともこの痛みには劣るなんておかしいだろ、ただ手を負傷しただけなのに(大怪我だか)、こんなにも痛いなんて,,,,??そうだ、治らないのか?あの天使の即死級の攻撃を受けても尚、再生した俺の体はただの手の怪我も治せないのか。


「痛い痛いいてぇよ,,,,,,,,」


 なんでだ、なんで再生しない?。さっきの2回は助かったのに。俺は2回死んで。2回とも生き返った。だとしたら、答えは1つだ。俺の体はこの怪我を再生しなくていいと判断したんだ。

 

 死ぬほど痛いけど死なないから。


 今までの怪我もそうだったんだろう。どうやら俺の体はそう便利ではないらしい。そうと決まればーーー


「おい天使」


「天使とは私のことですか?」


「お前しかいないだろ。この怪我治せないのか?」


「治せませんよ。私にそのような力は組み込まれていません」


 クソ、じゃぁ苦しい方を選ぶしかないらしい。というか、これはただの賭けだ。もしかした今度こそ死ぬかもしれないでも、今回も助かるかもしれない。


「それじゃ、俺を殺せ」


「あなた馬鹿なの?死んだらもともこもないでしょう」


丁寧口調が途切れている。


「俺を2回殺した奴が言うことじゃないだろ。2回も俺を殺したんだ。3回目も容易いだろ」


「もうあなたを殺す理由がなくなりました。あなたがバグではないとわかったので」


「それはどういうーーーーーーーーーーーーーーー」


 そういうかけた瞬間俺の目の前に黒い闇が現れる。とても大きなどす黒い何かがそこにはあった。


「これが本来のバグです。ただこの世界を飲み込むだけの闇それが大きくなるとここまでなるとは私も驚きましたが」


「じゃぁ俺のさっきまでの喪失感はなんだったんだ!そもそも、こんな化け物がバグだって言うなら俺と見分けつくだろ」


「あのループの影響を受けて自我を保てるあなたを疑うのは当然でしょう。あとたまにいるんですよ自我を持ったバグが」


「ふざんな!こんな勘違いあるか」


そんな勘違いで俺は2回も死んだのか。この怪我も。


「今はあなたを殺す暇はありません。なんせ本来、私はあのバグを殺すために神に作られたんですから」


 そう言い。彼女はあの闇に突っ込んでいく。


「ライト,,,,,,,,」


 彼女はそういい、手の先から光をだし闇を照らし弱らせる。そういう技なのだろう。それは、とても美しく

見とれてしまった。この手の痛みも忘れてしまうくらいに。しかしそれくらいじゃあの化け物は倒されるわけなく再び闇を濃くし、彼女に襲いかかって来る。


「リーインフォース!」


 さっきの光がさらに強くなる。今度は目を細めるくらい眩し光が俺の方ににも放っている。逆光で彼女の背中シルエットになって見える。その背中はとても頼もしく、そして美しい。

 悔しいが、俺を殺したことなんて俺自身がどうでもいいと思ってしまうくらいに眩しかった。


 徐々に闇は弱くなり。消えていく。もう終わったのだと、そう俺は確信した。化け物せいで真っ暗な視界も徐々に光をとりもどしていく。天使も安堵した顔している。やっと狂ったこの世界から今までの世界に戻るーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


一瞬。


 そう一瞬だった。弱っていた闇がいきなり爆発するように突然濃くなった。彼女はとの闇をもろに食らった。しかし、天使はこれくらいじゃやられるはずがなく。つかさず、空に飛び、充満した闇から空へと距離を取った。しかし彼女の体には黒い得体の知らない何かが付着していて相当消耗していた。


「おい!大丈夫か!」


「平気です少し侵食してしまいましたがこれならなんとか戦えます」


 そう彼女は言っていたが、相当我慢しているように俺には見えた。


 弱まっていた化け物が、さっきの攻撃で天使が弱まったのをいいことに、闇を増やして、空の上にいる彼女に迫っている。なのに彼女は反撃しない。なぜだ?さっきまであんなに優位だったのに。


「おい!天使。お前反撃しねーのか!?」


 そう俺は、必死に叫ぶ。


「できないんです!」


「はぁー!??。どういうことだよ?さっきやっていたライトってやつ打てないのかよ?」


「はい。私は即席で作られたもの。十分にに力を神にもらっていないのです。さっきので全部使ってしまいました。本来このレベルこれで倒せるはずなのですか今回はそれ以上にレベルがたかったらしいです」


 即席?なんだよそれこの世界の神はいい加減なのか?どうする?俺は何もできないのか?いつものようにただ傍観するだけのモブになりさがるのか?結局俺は脇役すらなれないモブなのか?


 嫌だ嫌だ嫌だ!俺は2度も殺されたが彼女がいなかったらあの化け物にとっくに殺されてる。助けたいせめてこの時間でけでいい。彼女を助けられる力を俺に。


 ?


 手のひらに光が宿る。みるみるそれが身体に纏わりつき、体全体に光が宿る。


なんだ、、?これ?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 目の前が光で覆われ眩しく、目を閉じる再び目を開けると、そこには小さな女の子が立っていた。


 あの天使とは真逆な体型をしている。髪は天使と同じで白く髪は足に届くほど長い。そんな見た目は俺が今まで見たことない容姿をしていたため、俺は少し固まってしまった。


「お主、今わしの身体を見て貧相な身体だと思ったろ」


ドンピシャで当てられた。


「図星じゃな」


「いや別にあの天使と比べただけで、特にそんな事は思ってないぞ」


「比べてるじゃなか!仕方ないじゃろ。わしがまだ新米の神なんじゃからまだ体が幼いのじゃ。成長すればあの、お主の言う天使にだって負けず劣らずの豊満にボディになっているわい」


「そうかそうか。じゃ期待してる。,,,,,,,,,ん?お前さっき新米の神って言った?」


「うむ」


「じゃあの天使を作ったって言うのはお前か?」


「うむ」


「じゃお前が正真正銘の神なのか?」


「その通り。わしは100前からこの世界を見守ってる神じゃ」


「じゃぁここはどこだ?」


 見渡す限り真っ白な空間。まさか俺はーーーーーーー


「そう。お主は死んだのじゃ。まぁ仮死状態に近い状態じゃが。今お主の魂をわしがいる天界に移動させたのじゃ。今お主の体は魂が抜けたように眠ってるのじゃろうてゆうか、本当に抜けてるのじゃがな」


 そうワハハとを笑いながらこの幼女の髪は言った。


「そんな笑っている状況か?今バグって言う化け物が暴れてんだよ。お前神なんだろ?どうにかしくれよ」


「無理じゃな」


「どうして?お前なんかものすごく強いじゃないか?神ならなんでもできる全知全能だろ?」


「お主、神をなんだと思ってる?もしお主の言う力があっても今の状況をわしの手では解決できん。言っただろわしはこの世界を見守る存在じゃ。この世界に直接介入できなん」


「なんで!?」


「まずわしは100年前。つまり神になってまだ1世紀しか経っておらん。お主の言う全知全能なんてどこぞのギリシャ神話の神じゃあるまし。次にワシはこの世界という概念に縛られておる。だから直接この世界をどうこうできんのじゃ」


「じゃなんで天使は作れたんだよ!?」


「それは、あの天使が人間に限りなく近い天使だからじゃ。あいつはほぼ人間なのじゃ。ただ外見が天使だけで力ほぼ人間じゃ。だからあれだけしか使えなかったのじゃ。あれで行けると思ったのじゃがなー」


 あちゃーとおでこに手を当てている天使に俺はツッコム。


「あちゃーじゃねーんだよ!どうすんだよじゃ誰があんな化け物倒すんだよ!?」


「お主が倒すのじゃ」


 そう、俺に指をさし神は言う。


「俺!?ただの人間の俺が!?」


「何を言っている?自分でも気づいているのだろう。お主はただの人間ではないと」


 確かに、俺の体はループ現象が起こった時からおかしい。


 しかし。


 あんなバケモン勝てる気がしない,,,,,,,,。


「俺があのバケモノに勝てるわけねぇだろ。てか俺はただ死なないだけでそれ以上の力はないぞ多ーーー」


 「ある。」


 そう、俺が言い切る前に俺の言葉を遮り、神は俺をまっすぐ見て言う。さっきまでおちゃらけていた空気が一瞬で消え去った。


 「お主はわしが作り上げた最終兵器じゃ。」


 「最終兵器?」


 そう俺は首をかしげる。


 「まぁ、要するにお主が最後の要ってことじゃ。」


 「つまりどういうことだ?」


 最終兵器、天使、神様、時間のループ。何もかもがわからない。状況を整理しようとしても頭がパンクする。俺だけが取り残されている。


「お主まだ自分の状況が理解できてないみたじゃな」


「そりゃそうだろ俺はさっきまで授業を受けていたただの高校だ。数学的帰納法すらわからない俺がこんな状況理解できるわけないだろ!」


「今の状況は至ってシンプルじゃ。今世界がヤバい。崩壊寸前じゃ。本来はさっきいったように世界に直接干渉できなんだか今お主をここに連れて来れてる。それは世界という概念が今、非常事態だと本能的に察知したってことじゃ。もうお主しかいないのじゃ。」


 また真剣な目で俺を見る。しかし今回はなんかにすがりつきたいような、どこか必死な目だった。


 「本当に俺がやらなきゃいけないのか?」


 「お主しかおらん。」


 「まだわからないことだらけだ。まだ何が何だか俺にはわからない。けど今世界がヤバくて、今にも崩壊寸前なんだろ。そしてそいつに戦えるは俺しかやるしかないんだろ。だったらやってやるよ。」


 俺しかいないそんな言葉が俺に少し響いてしまた。


 いや


 奮い立たされてしまった。


 まだあそこには彼女がいる。彼女には何度も殺されたがそれでも助けらてたのも事実。じゃ恩返しするのが筋と言うもんだろう。ならやるしかない。


 「今からお主の封印を解いて生き返させる。あとは頼んだぞ。」


 そう神は俺の胸に手を置く。


 「まぁ、期待はほどほどにしてくれ。なんせ世界を救うと言う誰もやったことがない大仕事をするんだから」


 「なにを言う封印を解いたお主は最強じゃ」


 そう言うと俺の胸から光が溢れ出す。それと同時に力が溢れ出す。溢れた光は羽となる。頭には輪っかが浮いていた。


 「まるで天使みたいだな。」


 「正真正銘の天使じゃ。じゃその魂還すぞ」


 「おう」


 視界が遠くなる。目の前の彼女が見えなくなる。そうか俺は生き返るのか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 


 目を覚ます。そこにはもう手に怪我はない。周りを見渡す。そこにはそこにはかつて天使だった少女がボロボロになってももあの化け物に立ち向かっていた。


 「あなたやっと起きたんですか。ていうかその姿まさか」


 「ああどうやら俺はこの世界の最終兵器だったらしい。だからあのループもかなかったし。死ななかった。というかとボロボロじゃなか」


 「あなたが起きるまでおとりになって逃げてたんです!感謝してください。」


 「ありがとう。もう終わらせる。」

 「来いよ、化け物。俺が相手をしてやる。」


 化け物は俺の挑発に乗り勢いよく俺に向かってる。


 この力がどういうものなのかは良くわからない。でもこれがあの天使と同じ力だとするのなら使い方ぐらいはわかる。あの技、俺が見惚れたあの技。


 「lightーーーーーーーー」

 

 途端、俺の手のひらから光が溢れ出る。化け物の闇が光に包まれ今にも消えそうだ。


 でも、まだ足りない。


 「さっきのは俺の両腕の分だ。」


 つかさず俺は言う。


 「reinforceーーーーーーーーーーー」


 さらに光強くなりもうあの闇は見えなくなる。


 「これはお前がボロボロにした彼女の分だ。」


 かすかに残っていいた闇が消えていく。それとともに俺を纏っている光も消えていく。翼も輪っかも消えていきついに学生服の俺に戻っていた。この力がまた封印されたということなのだろうか。


 「あなた何なんですか?」


 そう立ち上がりながら俺に彼女は聞いてきた。俺のように天使の翼や輪っかが消えていた。今はボロボロのワンピースを着たただの美少女と言った感じだ。


 「俺にも良くわからない。ただ俺が気を失ってる間、神に会ったそこで俺はこの世界の最終兵器と知らされたんだ。というかお前その姿は何だ」


 「私は本来の姿に戻っただけです。そうですかあなたが神様が言っていた人なんですね。何回も殺して申し訳ありません。」


 今更謝るってきたこの天使。まぁ彼女が時間稼ぎしなきゃ俺はあの神と話せなかった。まそれでよしとしておこう。


 「これから俺はどうすればいい、教室もボロボロだし、これじゃ授業もできない。」


 というか、教室がもうボロボロなんだが。


 「ここからは私たちの仕事ではありません。世界の仕事です。世界の修復力で元通りになります。もう始まっていますよ。」


 周りに目を向ける。教室は時間が逆行しているように元通りになっていている。


 「お前はこれからどうすんだ?」


 「私は神様のもとに帰ります。だからこれでお別れです。今回は本当にありがとうございます。」


 そう笑顔で俺にお礼を言い彼女に少し動揺してしまう。これまで無表情だったのに何だこの差は。


 「もうこんなは、2度とごめんだ。」


 照れくさくなりそっぽを向く。


 その時。


 「何だこの光。」


 「もう時間のようですね。」


 目の前が光に包まれる。眩しくて目を閉じる。


 目を開けると。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 チャイムが鳴る。


 「はい。では今日は、ここまで来週の火曜日ノート提出があるので忘れないように。」


 聞き慣れた学校のチャイムと先生の声に起こされる。どうやら俺は夢を見ていたらしい。


 でもその夢は。


 夢というのはあまりにも鮮明に俺の記憶に残ってた。


ツッコミどころ満載

誤字脱字もあると思いますが。

何卒よろしくお願いします。

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